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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

祈りのDNA

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右巻きの遺跡、左巻きの遺跡。グルグルと巻き上がる、目に見えないエネルギー。
ギョベクリテペ遺跡は、まだ全体の10%しか発掘が進んでおらず、お隣のマウンドを最新の年代測定法で調べると、1万4500年~1万5000年前の数値が出た。
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太古の昔、人は狩猟をしながら命を繋いできたが、農耕文化の伝播により定住するようになった。毎年の作物の出来、不出来で、雨乞いなどをするため神殿を建て、神と繋がる祈りの文化が始まった。
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これが今までの定説だ。だからこそ、神殿の周りには、必ず住居跡がある。でも、このギョベクリテペ遺跡の周りには、神殿はあっても、人が住んだ形跡がまったく見当たらない。つまり、人間の歴史を根源的に問われているのだ。
「人間は狩猟の時代から祈りと共に生きてきた」。それを言い換えれば「人間には祈りというDNAが組み込まれている」ことになる。
キツネやオオカミのレリーフは、きっと黄泉の象徴。
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T字型のレリーフの側面には、長い腕のようなものが刻まれているから、人間を表しているのだろう。
説明文の書かれた復元図を見るが、どうもしっくりとこない。僕たちが見落としている決定的な何かがあるはずだ。風がまた強くなってきた。この地の神々が、最古の神殿が、またゆっくりと話し始めた。
            ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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