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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

さくらんぼ

サクランボ

最近、送られてきた食べ物で、衝撃的だったものを一つ紹介したい。
仙台の友人から、「是非食べて下さい」と届いたのが、さくらんぼ。実はわたくし、さくらんぼ好き。和の果物ベストスリーは、不動の桃、梨、さくらんぼ。でもサクランボの種類となると、最も高価な佐藤錦よりも、アメリカンチェリー系のパツパツした食感がより好きだ。
家に届いた瞬間、さくらんぼの気品ある香りが箱の脇が漏れている。むむむと、箱を開けると、宝石と見まごう赤玉がギッシリと詰まっている。口に入れ歯を当てた瞬間、もはや体が喜びだす。ピンと張られた硬めの皮に力を込めると、まるで花火のように四方八方に果汁が飛び散った。上質な香りと、かすかな酸味が螺旋状に交じり合い、佐藤錦のような後に残る甘さはなく、硬さも弾力も含めて、完璧なさくらんぼだ。
「これって、今まで食べたさくらんぼで、一番美味いかも」
思わず、そう呟いてしまうほどの味だった。
慌てて箱の横を見ると、山形産、そして大将錦の文字が。さくらんぼの原産地はトルコやイラン周辺とされるが、日本に渡り、ここまで昇華されるとは。恐るべし山形、凄いぜ大将錦!
             ノムラテツヤ拝
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モルフォ蝶の額縁

モルフォ

岐阜→パタゴニア(チリ南部)→富士三合目→熱海→南アフリカ→藤沢→ポリネシア→イースター島→横浜。僕は根無し草のように、移動を続け、死ぬまで住処を変えようと思うが、引っ越しするたびに、必ずモノとの対峙が起こる。
「これは、本当にいるのだろうか? 代用できないだろうか?」
本やファイル、服や家具はどんどん捨てられ、住空間がシンプルに削がれていく。でも、どれだけ断捨離しようと、なぜか身の回りに置き続けるモノもある。それがモルフォの額縁だ。去年、天界に旅立たれたこうちゃんに、ブラジルで買ってもらったもの。アマゾンに生息する幸福を呼ぶモルフォ蝶。青く見えるのは鱗粉ではなく、構造上の光の屈折率から。それらが寄り集まり、額装されたいのちの集合体だった。
現地の店で出逢った瞬間一目ぼれ、その蒼き光をボーっと見つめ、値段を見て、さらにボーっとなった。
「てっちゃん、好きなものを選びなよ。僕も欲しいから、一緒に買うから」
自然に、優雅に、こうちゃんは僕にプレゼントしてくれた。
この碧き光を見ていると、あのブラジルの奥深い森が現れ、その奥にこうちゃんの笑顔が見える。そう、僕が捨てられないもの、それは大好きな人の想いが込められたモノなのだろう。
               ノムラテツヤ拝
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