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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

無の存在

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月が昇り、天頂まで来るのを待つ。気温は氷点下だけれど、この時間が好きだ。
よく人から「一枚のために何時間も待つのは大変ですね」と心配されるが、写真家は皆、そこが大好きなんだと思う。特に僕らWildlife Photographerは、内よりも外に自分の身を置き、自然を見続けていたい種族。
森を渡る風の音、ポツポツと付いていく家の明かり、星は瞬き、時折流れ星が糸を引くように流れていく。大地からは氣が沸き上がり、天からは柔らかな雨のようにそれらが降り注ぐ。
さぁ、もうすぐその時ですね。自然と僕の境を消して無意識の中の意識下へ。あとは僕でない大いなる無の存在が、静かにシャッターを押してくれる。
            ノムラテツヤ拝
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α1

α1

3年前から言い続けてきたことが、ついに現実になる。カメラの撮影方法が、ゲームチェンジするのだ。
フィルム→デジタル→連射→動画。ここ数十年で、ここまで時代が激変するなんて、僕らはなんて面白い時代に生きているのだろう。もしも師の星野道夫さんが今ここにいたら、きっと羨ましがるだろうなぁ。
カメラとはつまり、写真家や映像カメラマンたちのイメージを具現化するためのもの。だからこそ両者がマッチしたときに、傑作は生まれると信じていた。でも、iphoneなどスマホの出現により、国民皆写真家になった今、カメラも一段、いや二段階性能を上げてきた。
構えるだけで、人間も動物も瞳を追いかけられることはもちろん、高画素機、1秒に30コマ取れる高速機、感度を肉眼以上に上げられる高画素機、心臓部分のセンサーもさらに精密に、速度を上げて。
さて、話を最初に戻そうか。僕が言い続けてきたこと、それは去年開催されるはずのオリンピック(2020)、その翌年(2021)に必ずソニーが出してくると予想したもの、それが8K動画が撮影&内部保存できるカメラ。
それが昨夜、見事に発表された。名前は「α1」。ソニーカメラの前身であるミノルタ時代から考えると、1の文字を冠するカメラが出てきたことが純粋に嬉しい。5000万画素の高画素に、秒30コマの高速機、感度も10万まで上げられ、8K動画は30分まで連続録画が可能。これだけの良いとこどりをして、カメラの大きさは、以前の小さいまま。ひとつひとつの部品を見直し、徹底的に肉を削いで骨だけで出来上がったカメラなのだと一目で感じた。
8K動画というのは、皆がテレビで見ているハイビジョンや4Kよりもさらに大きく繊細な画角。動画とは写真の集合体。1秒の中に30枚の写真が詰め込まれていると考えて支障はない。今までの4K動画から一枚抜き取ると、約829万画素の写真を作れるが、画質的には不十分。でも8Kから切り取ると、3311万画素の写真になる。これはA1に印刷しても十分耐えられる画質なのだ。つまり、一瞬をとらえるためシャッターに手をかけて待ち続けた時間が、動画を撮りっぱなしで撮れてしまう時代になる。つまり、写真と動画はクロスオーバーして、同じ撮り方へ溶けあっていく時代に。
ソニーの宣伝動画で、僕が世界で一番尊敬する写真家が出ていたのにも驚いた。ポールニックレン、ナショジオ専属の世界で最も腕の良い写真家が、α1を手に、これで傑作を量産出来るとべた褒めしたのだ。
https://www.youtube.com/watch?v=ZRXcCkR8CUk
このカメラが出ることで、終焉と始まりが同時に起こる。写真だけを撮る職業写真家はいなくなり、写真家や映像カメラマンは、撮れる以外に何か別の力を要求されるようになる。この3年間、この日が来ても大丈夫なように準備はしてきた。
ソニーさん、世界が驚く圧倒的なカメラを作ってくれて、どうも有難うございます。カメラの機能を見ただけで、世界各地で撮りたい写真が想い浮かびました。さぁ、今度は僕たち写真家の番。最高のカメラを手に、次元を引き上げ、越えていく。
               ノムラテツヤ拝
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七色の世界

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地球に降り注ぐ太陽光は、例外なく七色のレインボーカラー。
それらが黄色や青、赤色や橙に見えるのは、色の波長を網膜が捉えているに過ぎない。朝も昼も夕方も、本来、光は七色で、僕らも日々その光に抱かれている。
ほんの少しで良い、見方を変えるだけで、受け取り方がガラリと変わることがある。心の声を大切に、体の声に耳を傾け、魂の声を慈しんで。この世は、命を燃やす場、他にそんな場はどこにも無い。
               ノムラテツヤ拝
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