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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

愛の呼吸

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愛の舞いは終わらない。
絶妙なタイミングで互いに首を下げたり、
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二羽でタタタっと走り出したり、
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極めつけはジャンプして羽で抱きしめたりなんて芸当も。
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僕はただ、その美しき舞いに、声を上げて、「綺麗だよぉ」と叫ぶ。
「そう? ならもっと見せてやろうか?」。タンチョウたちのボルテージは、グングンと上がっていった。
『愛の呼吸・1ノ型・タンチョウの舞い!』。これほど絵になるなら、鬼滅の刃にも使えたんじゃないかしら?
             ノムラテツヤ拝
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オーイ・ジジイ

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入院していると、普段見ることのない人たちと接するので、新鮮な学びがある。
医師や看護師、そこに関わる人たちは勿論だけれど、同じ階にとんでもないおじいちゃんがいる。
勝手にオーイ・ジジイと名付ける。
入院した初日から、その力はいかんなく発揮されるが、とにかくナースコールを押すことはない。基本、「おーい」、「おーい」とよく通る声で看護婦を呼びつける。「どうしました」と顔を出せば、「夕飯まだだよー」、「まだです。あと2時間もありますからね」。看護師が帰ると、すぐにまた「おーい」の連呼が始まる。最初は通っていたナースたちも、オーイ10回くらいに1度行くように。それが更に無視されるとオーイ15回目からは言葉が「痛いよー、痛いよー」に変わる。何度かパターンを確かめたので間違いない。
さすがに痛いよでは行かねばならず、声をかければ「おなかが減って、痛いんだよ~」と悲しそうにわめく。それにしても、どうだろう? もし僕が1時間、あれだけ叫び続けていたら、まちがいなく声が枯れる。でもオーイジジイの声帯は最強を極め、まったくそのだみ声は衰えることはない。
「あのおじいちゃん、凄いパワーですね」。
看護師に聞いたところ、入院してもう130日以上、一度はあまりに酷いため、別棟に移動させられたが、今度はそちらがオーイジジイ攻撃に疲れ果て、元の鞘に戻ってきたという。まさに最強のジジイなわけだ。
最初はうるさいなぁ、静かにしろよと思っていたけれど、今日の昼にちょっと勿体ないかなと思い始めた。
昼食の白身魚が、わぉというほど不味かった。これは無いなと残していたら、遠くからまたオーイジジイが叫びだした。
「おーい、おーい、おーい、おーい」。今回は連射砲だ。次の連射に入ろうとしたところで、看護師が「今回はどうしましたか?」と聞いた次の言葉に笑った。
「不味いんだよ~、ごはん、不味いんだよ~」
オーイ・ジジイ、まともな味覚しているんだ。確かに今日の昼食は不味い。それ以降、何だかシンパシーを感じてしまった。
目の前の看護師たちはさぞ大変だろう。ただ100日も一緒にいれば、皆、それぞれ対処し、技を身に着けていくもの。大変なのは短期間の僕ら患者側。でもね、少しだけ見方を変えて、ジジイに寄り添うポイントを見つけられれば、あまり嫌じゃなくなるから、人間って不思議。
「おーい、おーい」
「どうしたの?」
「今日、何処に散歩に出かける?」
こんな可愛いところもあるのだ。
            ノムラテツヤ拝
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愛の舞い

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コロナ禍での入院でよかったなと思う。
お見舞い禁止、手術日、退院日は家族一人だけ付き添いあり。こんな厳重な時だからこそ、寂しい、せつないという感情が嫌でも浮かんでくる。
昔、長期間一人旅をしていた時、誰かに無性に会いたくなること、声がどうしても聴きたくなることがあった。南米からだと1分300円もしたのに、秒針を見ながら59秒で切ったっけ。今から思うと、それは可愛いらしい時代かもしれない。スカイプやライン、はたまたインターネットによって、世界は無料で繋がり合い、常時誰かと一緒だと安心する。
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でも、こんな風に隔離されると、それは錯覚なのだと分かる。皆、ほんとうは一人、寂しくて、切ないと思う。だからこそ愛する人に逢った時には嬉しいし、一緒に話し続けていたいと思う。
今、もっとも物理的になくなった感覚が、実はコレなんじゃないかな? 昔の恋愛小説のすれ違いや、切ない運命などは、今は事前にスマホで解決出来てしまうわけだから。
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今日は更にタンチョウのダイナミックな愛を。愛する人といることが、こんなに嬉しいことなんだ。生きているって楽しいね、それをこの美しき鶴は、正面から真っすぐ愛の舞いで伝えた。
         ノムラテツヤ拝
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