ラスト丹頂2021-03-07 Sun 17:00
|
学長の笑い話2021-03-07 Sun 13:00
![]() 昨日から阪根学長にお願いしていた。 「入院生活が暇だから、なんか面白い話をして!」と。 今朝、電話で話すと、帰国してから感じた老いの現象を切なく、哀愁を交えて語ってくれた。 まぁまぁ笑ったけれど、こんなもんじゃ終われない。 「てっちゃんとこのオーイ・ジジイ、なかなか良い味出してるじゃないの」。 しばらくオーイ・ジジイの最新話で盛り上がった後、ふと思い出したように語り始めた。 阪根学長が世界一周のピースボートにゲストスピーカーで呼ばれた時のこと。講義が終わるたびに、学長のところへ足繁く通うおじさんがいた。話を聞けば、池袋に巨大なビルをいくつも所有する大地主。ここぞとばかりに攻め込み、学長はこの金持ちおじさんと急速に仲良くなる。毎夜4Fのバーに招待され、ボトルキープしているウィスキーをしこたま飲み、四方山話に花を咲かせていた。そんな時、おじさんがポツリと呟いた。 「俺、次のピースボートにも乗ることになってる」 「良いじゃないですか、世界2周目。羨ましい」 「その次も、多分乗るんだ・・・」 「えっ、どういうことですか?」 「俺、家族から疎まれていて、帰ってこなくて良いって。だからずっとピースボートに乗り続けるんだ・・・」 なっ、凄いおじさんもいるもんだろ。まさにピースおじさん。心はまったく平和じゃないけれどな。 学長、これは笑える話でなく、シュールな話です。僕が欲しいのは、笑える話。 「お前は厳しいなぁ、最近だと、この前話したのしか笑えるのは無いよ」 「アレですね」 「そうアレ、面白かっただろ?」 はい、アレは特大ホームランでした。 それを思い返す余波だけで、自然と笑いがこみ上げてきたので、今日はこれで良いか。明日を楽しみにしよっ。 「てっちゃんが暇しないように、神様がオーイ・ジジイを送り込んでくれたんだから、大切にしてやれよっ」 「はいっ、今日も偵察を続けます」 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
オーイ・ジジイ32021-03-07 Sun 06:44
![]() 「オーイ、誰かいないのかあ」 オーイ・ジジイの個室は、まさにナースステーションの真ん前。「オーイ」の五連発も、今日は土曜日。看護師の動きは鈍かった。 「お願いしまーす」。切ない響きだけがフロアに残響する。でも、じじいは決してへこたれない。オーイ、オーイ、オーイと順に声のトーンを上げ、最後の方は腹の底から発声するので、音波に迫力が出てくる。 さすがに看護師の1人が駆け付ける。「どうしました、もう少しで点滴ですからね」。 「もう待てないよ、すぐやってよ。これはもう外していいの?」。 「だめだめ、それがこれからやる点滴ですから」。 「朝ごはん食べました?」看護師からの声掛けに、まさかの「食べないよ、朝なんて・・・」。どうした、どうした、今日はご機嫌斜めですか? 看護師が詰所へ戻ると、すぐに反撃開始。 「オーイ オーイ オーイ オーイ、オーイ」。静まり返ったナースステーションに、勢いよく速射砲がぶっ放される。 「どうしました?」 「うん、起きたら一人だったから、昼食はまだ?」 「まだ1時間半後です。いい加減に、時計買って下さいよ」 「いかないでよ、一緒にいてよ」 「私たちもお仕事をしなくちゃいけなくて・・・」 「一緒にいるのも、おまえたちの仕事だろ」 「そうですけれど・・・、1人の患者さんに付きっきりというわけには」 「一緒にいてよ、寂しいんだから」 なんだかそのやり取りを聞いて、ジーンと胸に迫るものがあった。そうだよね、寂しいんだから、誰かに一緒にいて欲しいし、出来たら手もギュッと握って欲しいよね。 「あのね、あのね、でも、本当は鈴木なっちゃんが良いな、今、いるんでしょ、なっちゃん呼んでよ!」 さっきの感動は何だったんだ。寄り添う看護師ではなく、ジジイお気に入りの看護師、鈴木なっちゃんへのご指名が。 「うちは、そういうサービスはしていません」 うむ、ナイスな切り返しでした。今日の格言、「ナースステーションは、高級クラブじゃありません」。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
| ホーム |
|