ピンクムーン2021-04-27 Tue 18:56
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日の出2021-04-27 Tue 16:42
![]() 日の出1時間前から、窓辺でまったりする贅沢さ。 ここリヒトは、部屋から指宿の絶景が見渡せるので、ただ目の前の借景に集中すればいい。 指宿の夜景の向こうが白み始めたら、町の電燈がポツポツと消え始める。日の出時間の10分前、天空に浮かぶ雲は朱色に色づき、空に朝を呼び込んでいく。 ![]() さぁ、大隅半島の向こうから太陽が顔をひょっこり現せば、その光は我らリヒトを淡くあぶり出すように照らす。 ![]() 海、陸、空が朱の光で繋がれ、やがて境目が消えていく。 ![]() 僕は部屋にいるだけで溶け合い、リヒトと交わっていく。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
リヒト2021-04-27 Tue 10:54
![]() リヒト、それは光が集う場だった。 ひでこさんが真心を込めて育ててきたリトリート施設は、想像以上の規模で、圧倒的な光景が広がった。 寝室からも、温泉からも、展望台からも、指宿の美しき港町が俯瞰でき、対岸には大隅半島が足を優雅に伸ばしていた。 西へ夕日が落ちていくのを見て、すぐさま東側へ走ると、今度は半島の上にピンクムーン(蠍座満月)が浮かんできた。 夕日に感謝し、月を慈しむ。町を俯瞰しながら、今の自身を内観する。 ![]() まさに断捨離の行場だな。ひでこさんがここを選び決めた理由が、実際に立ってみてよく分かった。 ![]() 自分はどこに執着しているのか? これから何を大切にしていくのか? それらがこの空間に立つと、浮かんでくる。 ここはリヒト、光の集う場だった。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
絶景世界252021-04-27 Tue 07:51
![]() 僕がまだ全国で講演行脚を始める前、愛知県・知多半島のカフェで小さな講演会を開いてもらった。 カフェに地元の方々が集まり、僕は写真を交えてアラスカと南極の話をしていたと思う。持ち時間は1時間半。話が佳境に入ろうとしたところで、一人の女性Cさんが立った。トイレかな?と思ったら、「お兄ちゃん、私はこれで用があるから帰るけれど、話は面白かったよ、美味しいものが食べたかったら、ここに連絡してきなさい」と一枚の名刺が渡された。 それが君と同じ22歳の頃でした。食欲と好奇心が旺盛だった僕は、翌日にすかさずCさんへ電話した。 「昨日、美味しいものがって・・・」 「いつ来る?」 話はとんとん拍子に決まり、5日後にはCさん宅で手料理をご馳走になっていた。料理上手のCさんは、自分の周りに集う若者たちを招き、「てつや、ここでも話なさい!」と講演の機会をくれた。それからというもの、事あるごとに僕を自宅に呼んでは、手をかけて可愛がってくれた。 あるとき、僕は衝動に任せて質問した。 「どうして、そんなにも優しくしてくれるんですか?」 「先行投資よ」 「何の?」 「てつやは、私の目になってくれると思うから」 「目?」 「世界を見つめる目ね」 そう言われても、その時はピンとは来なかった。 「分からなくても大丈夫よ。そのままで良いのよ」、そう肩を叩かれたのを昨日のことのように覚えている。 アラスカやパタゴニアに通い続けるだけでなく、少しずつ他国に足を踏み入れていくと、世界には多種多様の面白い人たちが沢山いた。僕はすぐさま虜になり、その人たちと多くの時間を重ねた。そんな時、一人の女性から出版社経由で手紙をもらう。拙著「パタゴニアを行く(中公新書)」の読者からだった。 「私は事故による半身不随のため、野村さんのように世界を見ることが出来ません。でも野村さんの書かれたパタゴニアは、まるで私自身が旅をしているような錯覚を起こすほど、ドキドキ・ワクワクさせられました。これが1000円以下(税別)で買えるなんて信じられません。これからも私たちのためにお財布に優しい写真家兼文筆家でいてください」 最後の言葉に笑ったが、この励みがあったからこそ、その後の続編「世界の四大花園を行く」、「イースター島を行く」(共に中公新書カラー版)も、お値段は据え置きだった。そしてこの読者の言葉で、僕はCさんの真意をようやく理解した。 「誰もが世界中を旅しながら生活出来るわけではない。そうであれば、その体験を様々な手段で還元しなければならないのだ」と。 講演、エッセー、書籍、映画、動画、SNS、AIなどを使い、僕が頂いたものを、見てきたものを表現するのが使命なのだろう。 世界に散らばる巨人たちからの愛、そして世界中の大自然が見せてくれた圧倒的風景、それらはすべて無料だった。であれば、どうしてその体験の種を記したブログからお金を取れようか。誰もがシンプルに無料で見られる方法で、これからも続けていきますので、どうぞ応援を宜しくお願い致します。 Cさん、これで良いんですよね? 僕はあなたの目になれていますか? これからも日本を、世界を、一歩一歩大切に進んでいきます。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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