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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

教科書採用

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パンパカパーン、高校の教科書(地理総合)に、2枚の写真が採用された。
https://www.jikkyo.co.jp/book/detail/22010022
これで教科書の採用が通算18枚目&19枚目、あと一枚で20の大台に突入だ。
1枚目は言わずとしれたインカの聖殿「マチュピチュ」、そしてもう一枚はレインボーマウンテンで出会った白と茶のアルパカ。これがどんな風に高校生の教科書に載っているのかな? 一度見てみたいなぁ。
               ノムラテツヤ拝
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白コマクサ

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人生長く生きてみるもんだ。
世界150カ国、日本47都道府県、日本百名山82座で撮影してきたが、箱根の山中で高山植物の女王「コマクサ」の純白種を初めて見た。通常はピンクだけれど、まるでプラチナのような薄い銀膜がかかったような白コマクサ。
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年齢を重ねるにつれ、大自然は知らないことばかりなのだと思い知らされる。それは果てのない旅のようで、僕らはその途上にいる。
今日はジェラートのような富士山が聳え、流れ星と名付けられた花々が咲き誇る。
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僕は大好きなシャクナゲの下へ駆け寄って抱かれる。幸せ、僕の幸福は、こんなところにある。
        ノムラテツヤ拝
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絶景世界30

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大学生になったばかりの頃、友人の誘いで、とある講演会に出掛けた。
その講演者は、社会的にも認められ、お金持ち、そして時間も自分の思い通りに使っていた。どうやったらこんな大人になれるのだろう?と彼が話す一言一句を頭に入れ、高揚しながら家に戻ったのを覚えている。
しばらくすると、また別の友人から講演に誘われ、そうしてあっという間に1年の月日が過ぎ去っていった。講演会、2次会、3次会、その時々に逢った人々を含めると、軽く数百人にのぼっていただろう。
突然のことだった。急に講演に行く気持ちが萎え、友人たちにでさえ、まったく会いたくなくなってしまった。多分、無理に人に会い過ぎて、僕の心は疲れ、ある閾値を超えてしまったのだろう。
しばらく家に引きこもって考えてみたが、まったく先が見えてこない。そんな時に、ふと頭に浮かんだのが、「人に会いたくないのなら、故郷の岐阜の自然を見てまわろう」という想いだった。
書店で岐阜県の大きな地図を買い込み、赤ペンで山や川、湖や瀧を囲んでいくと、岐阜には99の名瀑があることを知った。これをひとつひとつ、自分の足で巡ってみよう。そう思うと、心がドキドキして、胸が躍った。
半年かけて、2日に一つの割合で、瀧を巡った。落差100m以上の見事な瀧から、岩盤を舐めるような滑り瀧まで。僕はその水の流れにシャッターをきった。
そして忘れもしないラストを飾ったのが、岐阜県の北部・高鷲村の瀧だった。駐車場からブナの原生林を抜けると、円形劇場のような渓谷に、見事な一本瀧が落ちていた。
滝つぼまで下り、いつものようにミスト状の瀧を全身で受ける。体がふわりと浮くような、軽快さ。ふと、瀧の流れの裏に何かが見えた気がした。目を凝らすと、脇にうっすらと獣道のような跡が。そこに導かれるように、僕はその岩肌に取りつくと、道は瀧の裏側へと続いていた。ちょうど真裏に入ると、水音は静かになり、いくつもの仏像がたてられていた。後から調べたところ、この瀧は修験道の行場でもあった。
僕は座り、ただ瀧を見つめた。一体どれくらいの時間が経ったのだろう? 日が少し傾き、夕陽が近づいていた。視線をずらし、瀧が流れ落ちる上部から瀧壺へ、同じように上下に動かすと、瀧の一粒一粒がはっきりと像を結ぶ。もう一度、さらにもう一度。一本の流れだと思っていた瀧は、実は水の粒の集合体。どこか「時間」と似ているなと思った。
一生、一年、一時間。時間を分ければ、途切れることのない一つの流れのように見える。でもそれは瞬間、瞬間の積み重ねで出来上がっていくのだ。
僕は人に会い過ぎて、疲れてしまったのではなく、社会的に認められている人のようになりたいために、その人の真似をしようと必死になっていたのだ。あの人も、この人も素晴らしい。だからその全てを真似する。それらがある日、決壊したのだ。
「だれかの真似をするよりも、自分の好きなことをしていこう」
この時、僕はそう固く誓った。そして、皆の良い所を、少しずつ分けてもらい、自分の血と肉にしていこうと。それは人間だけでなく、動植物からも、山や川などの大自然からも、全てのものから少しずつ学び、自分の人生を作り上げていくのだ。
ノムラテツヤ拝
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