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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

兄貴の写真

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僕に写真の手ほどきをしてくれたのは、4つ上の兄だった。
小さい頃から、常に僕の前を歩き、登山を始め、アウトドアフィールドでの体験をさせてくれた。
写真の構図の取り方や絞りや露出技術など、とても高く、いつも僕は羨望の眼差しで兄を見つめていた。
20歳になり、僕は写真の師と出会うことになる。世界的な大写真家・星野道夫さんだ。アラスカで出会い、そのあまりの背中の大きさに衝撃を受けた。
兄は就職の進路を、大好きなプログラミングと写真のどちらに進もうか迷い、よく僕に語り掛けた。
「俺はネイチャー写真家になるから、てつやは動物写真家になれ!」
やがて兄はプログラミングの道を選び、NTTの技術者へ。その時に、兄から想いを託された。
「てつや、お前は俺の分も含めて、大好きな写真の道を進め」
兄の写真が好きだった。静謐で、気高く、孤高で。今でも思う。僕なんかよりも、ずっと美的センスがあった。人生は色々な綾とご縁、岐路の連続だ。その分岐点に立っている人たちに僕が言えることは一つだけ。
「どちらのことを考えるとワクワク・ドキドキするか? そして血が沸き立つのか?」
その答えが出たならば、もうしめたもの。全力で命を懸けて邁進すればいい。結果が出ようが、出まいが、まずは全力でやれるだけやってみればいい。
写真の師、星野道夫さんは、僕らに何度も話してくれた。
「人生で本当に好きなものに出会うことなど、それほど多くない。だからもし出会ったら、それらを大切に育んでいって欲しい」と。
             ノムラテツヤ拝
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花筏

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純白のシャクナゲが雨に濡れ、気持ちよさそうに天を見上げる。
大きな大木に宿るように赤のシャクナゲが巻きつき、大地を見下ろす。
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足元では、ハナイカダの葉っぱの上に、小さな虫が歩いている。
ハナイカダは花の筏と書く。昔の人たちの名付けかたって、本当にセンスがある。葉っぱからの花芽が、まるで筏に乗っているように見えるから。
そう、小さな虫は、花筏というノアの箱舟に乗っているのだ。
         ノムラテツヤ拝
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絶景世界42

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プロ写真家とアマチュア写真家、その差が最も無い国が日本。
では、その小さな差とは、一体何だろう?
よく、名刺を作れば誰でもプロ写真家になれると揶揄されるが、僕にとっては、差は一つ。
「自然がほほ笑む瞬間に、その場にちゃんといられること」
他に仕事を持っているアマチュア写真家は、それらの合間を縫って写真を撮る。対してプロはそれが仕事、最高の瞬間に的確な場所で準備していなければならない。
空を見上げ、雲を観察し、光を読む。最高の時間に、自分の使いたい絵筆(カメラ&レンズ)で切り取るのがプロフェッショナルなのだと思う。
            ノムラテツヤ拝
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