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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

デジャヴ

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夢に出てくる美しい光景があった。
白い教会に赤い屋根。背後には海が続き、遠くに山脈が連なる。
朝、目覚めて、一体あそこはどこなのか? と何度も首を傾げた。
5年前のある日、僕はその風景とリアルに対面することに。懐かしい気持ちが沸々と湧き、僕はしばらくそこで佇んだ。
どうして僕がここに来ることを、脳は分かっていたのだろう?
デジャヴ(既視感)とは、もしかしたら・・・。
僕らは過去ではなく、未来を旅してから、この美しき星へやって来るのかもしれない。
       ノムラテツヤ拝
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いちご尽くし

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大量のイチゴが手に入った。
ぐふふ、まずはシャンパンのアテに頂いてから、砂糖少なめのジャム作り。室内に甘い香りが広がって、目を瞑るとイチゴに抱かれているようだ。
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小瓶にジャムを詰めてから、最後はイチゴ100%のジュース。以前チュニジア(アフリカ)で飲んで身震いした味、それが再現された。
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イチゴって、なんでこんなに美味しいんだろ。
                ノムラテツヤ拝
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阪根大学2ラスト

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阪根大学2の最終回が無事に幕を閉じた。
2021年1月~5月まで、毎月2回ずつ、カリスマ講師陣はじめ、副学長、学長が想いを語った。
ラストの第十回目は、阪根学長、自分、やましたひでこさんの順番。
まず学長が、日本とインカが普段の生活でいかに物を持たずにいたか、それに対し西洋はモノだらけの時代背景を語り、断捨離ちっくな流れを引き寄せる。
日本は様々な「道」を作り出す国だと説き、剣道、柔道、弓道、華道、茶道などを例に挙げた。そして最後は阪根学長自らの歴史を語り、インカを知ることによって、日本への想い「日本道」が沸きあがり、それがつまり「阪根道」に、ついては「人生道」へ繋がっていくと締めた。
僕は、学長の言葉を受け、近況を話した後は、学長との出逢い、いか50代の阪根学長は王様のように凄かったのかを話し、後半はひでこさんから受けた大切なお金のアドバイスを披露した。
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学長がレシーブ、僕がトスをあげ、さぁ、ラストはひでこさん。
「ばっちり決めるわよ!」
最初からイケイケだ。美意識とは、削ぎ落して際立つこと、そして手放してこそ美しい。そして和の美意識とは、懐の深さに尽きる。和の器であれば、芋の煮っころがしもパスタも似合うが、西洋の器であれば、パスタしか似合わない。
例をあげれば、風呂敷。一枚の布が、結び方を工夫することにより、何通りも使えるようになる。これが和の美意識だと思いを放つ。
次にひでこさんは、自分の手帳を学生の皆に見せ、余白の大切さから、空間の余白(余地)へと話を移行させていく。
余地がある→思考が巡る→考える余地がある→人生の余地がある。
これは、まさしく断捨離なのだと語った。
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後半は、講師陣にあなたが捨てられないものを語ってもらった。ほんと臨機応変に、皆、素敵なモノを披露してくれた。
今日で阪根大学2はラスト、6月からは阪根大学3が始まっていく。
ホームーページ https://fieldvill.wixsite.com/sakane3
阪根大学1よりも2よりも、さらに大きなうねりを生み出して、進んでいきたい。来週の5/30は、阪根大学2と阪根大学3の学生さんたち合同で、久々に「バー阪根」。阪根大学の良かったところ、ダメなところ、これからの希望などを学生の皆様から沢山教えて貰おうと思う。さらに面白くなるよう、変化を続けます。
                ノムラテツヤ拝
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親子たび

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「これから毎年、僕が2人を世界中何処へでも招待するよ。だから一緒に外国を旅しよう。その代わり決まりが一つ。行き先は、すべて母が決めてね」
第1回親子旅は、母が最も行きたいと切望したアラスカのフェアバンクス。父、母の頭上に、毎日、降り注ぐようにオーロラが踊った。
2回目はバリ島。生活の中に神を見る。神の共存する人々を触れ合い、聖なる地・アグン山を見上げた。
3回目はペルー。阪根さんに天野博物館で最高のアテンドをしてもらい、マチュピチュやナスカ、パルパの地上絵を見た。ペルーの食事に美味さに、母は目を細め、父は絶叫した。
4回目はパタゴニア。アルゼンチンの尖峰・フィッツロイの麓を歩き、氷河のきしむ音、崩落するのを、父は飽きることなくずっと眺めていた。チリのパイネ国立公園ではコンドルを間近に観察し、エメラルドグリーンの氷河湖の脇をグアナコが歩いていった。
5回目はイグアス&イースター島。イグアスの圧倒的な水量に感嘆し、夜は満月の虹を見に出かけた。イースター島では満月の下、瞳のあるアフタハイ像の下で瞑想し、聖なる岩室で祈った。
6回目はメキシコとグアテマラ。マヤの世界観に触れ、テキーラをあおる。グアテマラの民族衣装に、この大地が持つ歴史の深さを感じた。
7回目が2度目のパタゴニア。南部の秘境コクラネや、アルゼンチン側の北部パタゴニアの紅葉を楽しんだ。
8回目の親子旅が、これから始まろうとしている。

そもそも。
この親子旅は、母の脳に腫瘍が出来た9年前から始まる。診断は良性の腫瘍。しかし場所が場所なだけに、医師からは記憶が飛ぶかもしれませんと宣告を受けた。
野村家は、父がダイナミックに動いているので、家の外から見ると、父が皆を統率していると思われている。が、内情は違う。影の支配者はやはり母。ニコニコふうわり笑ってみなを良き方向へと導いていく。
兄貴も姉貴も僕も、一生母には頭が上がらない。溢れるような愛情をそそぎ込んでくれ、それをしちゃダメよ、ダメという言葉を一切使わずに育ててくれた。みんなのアイドルでもある母に腫瘍が出来て、野村家はグラグラと揺らいだ。
髪を剃って入院。手術当日、手術室へ運ばれて行くまで、母は常に冷静だった。 
「てっちゃん、お母さんがもしこの世にまだ必要なら生かせてもらえるし、もしそうじゃなければ天国かどこかへ行かせてもらうね」
僕の顔は涙、涙で、見送るときには、泣き崩れてしまった。
手術室へ入り、僕は先祖の墓へ向かった。自分の命と引き替えにしても、母が助かるなら、それを希望した。そして手を合わせ、手術の成功を祈った。
数時間後、病院に戻ると医師から「無事に終わりました」と報告される。
今度は父、兄貴、姉貴、僕、4人で肩を抱き合い、喜びあった。
母は順調に回復し、みるみる元気を取り戻していった。その時に、父、母と話し合った事がある。
「2人は多分僕よりも早く死ぬね」
何故か分からないけど、その時までそんな実感すら沸かなかった。当たり前の事なのに、頭だけで知っていたような、そんな感じ。
昔から日本中の様々な場所へ連れ出してくれた父母。
「学校の勉強も大切だけど、自然の勉強、体験の勉強、出逢いの勉強。どこでも勉強は出来るから。自分で見つけだすこと、それが本当の勉学だから。何でも体験、何処でも勉強、駄目でもともと」
これが父の口癖だ。

待ちに待った8月20日。名古屋からシンガポール経由でオーストラリアのパースへ向かった。
早朝、父が呟く。
「テツヤ、おとうさんは、昨日眠れなかったよ」
「へっ 何で???」
「何だか興奮しちゃってさ・・・・」
遠足前の子供みたいな事を言う父が愛おしかった。
機内食に不味いパスタが出てくると、また父の口が開く。
「お父さん、オーストラリアは生まれて初めてで、今まで裕福な国だと思っていたけど、このパスタを見ていると、そうじゃないね」
おいおい、機内食だけで、国を決めるな!
母は終始ご満悦。
「最後に出てきたハーゲンダッツ、美味しいわね」
もはやパスタは、眼中から外れている。この人にマイナスの言葉、マイナスの思考はない。

「Would you like breakfast ?」
フライトアテンダントの声で、目覚めた。成田から今まで爆睡していた。
「おい、よく寝とったなぁ~」
後方の席に座る父から声がかかる。
「今、日本の時刻は~」
また始まった。うちの旅はいつもこんな感じ。
母と僕は血液型がB型ということも関係するのかしないのか、時差とは無縁。空が暗くなったら眠って、明るくなったらモソモソと起き出す。それに対しA型のというか神経の細かい父は、いつも日本の時刻を気にしているので、時差を思いっきり、それも深く引きずってしまう。
「お父さん、薬飲もうかな?」
「どこか悪いの?」
「違うわよ、てっちゃん、お父さん、機内食を残せない性格だから」
「げっ、あのパスタも全部たいらげたの?」
「うん、そうだ」と胸を張り取り出したのは胃腸薬。
「本番のオーストラリアまでにお腹を壊しちゃったら、元も子もないだろ」
パースへの最終着陸態勢に入ると、ダウンタウンのビル群が近づいてきた。

空港へ到着するやいなや、トラブルが発生。ロストバゲッジだ。話を聴くと、シンガポール経由で乗り換えた人の荷物が届いていないと言う。
父はアタフタ歩き回り怒っている。母は落ち着いて周りを見渡している。
僕はロストバゲッジにより迷惑料の請求をする。三者三様で動き、何とか一人、一日当たり50ドルを支払ってもらうことに。
父はふてくされ、母がなだめている。まるで親と子供だな。笑いながら、そんなやり取りを見つめた。
パースの町へタクシーで向かい、ホテルへ。父は時差ボケのためダウン。部屋に溶けるように沈んでいった。僕と母は巨大ショッピングモールで身の回りのものを買い込み、何とか明日に備えた。
夕食はみんな食べ過ぎのため、簡単にすませてオーストラリア産のワインを傾ける。
「お父さん、反対よ、反対」
父は買ってきたパンツを、反対に履いていたらしい。
「あれっ、おかあさん、ここは南半球だから反対に履くんじゃないのか? ほら、この
ポロシャツも反対に着なきゃ!」
夜の闇に、3人の笑い声が響き渡った。
                  ノムラテツヤ拝
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