デジャヴ2021-05-24 Mon 16:40
![]() 夢に出てくる美しい光景があった。 白い教会に赤い屋根。背後には海が続き、遠くに山脈が連なる。 朝、目覚めて、一体あそこはどこなのか? と何度も首を傾げた。 5年前のある日、僕はその風景とリアルに対面することに。懐かしい気持ちが沸々と湧き、僕はしばらくそこで佇んだ。 どうして僕がここに来ることを、脳は分かっていたのだろう? デジャヴ(既視感)とは、もしかしたら・・・。 僕らは過去ではなく、未来を旅してから、この美しき星へやって来るのかもしれない。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
いちご尽くし2021-05-24 Mon 12:13
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阪根大学2ラスト2021-05-24 Mon 12:07
![]() 阪根大学2の最終回が無事に幕を閉じた。 2021年1月~5月まで、毎月2回ずつ、カリスマ講師陣はじめ、副学長、学長が想いを語った。 ラストの第十回目は、阪根学長、自分、やましたひでこさんの順番。 まず学長が、日本とインカが普段の生活でいかに物を持たずにいたか、それに対し西洋はモノだらけの時代背景を語り、断捨離ちっくな流れを引き寄せる。 日本は様々な「道」を作り出す国だと説き、剣道、柔道、弓道、華道、茶道などを例に挙げた。そして最後は阪根学長自らの歴史を語り、インカを知ることによって、日本への想い「日本道」が沸きあがり、それがつまり「阪根道」に、ついては「人生道」へ繋がっていくと締めた。 僕は、学長の言葉を受け、近況を話した後は、学長との出逢い、いか50代の阪根学長は王様のように凄かったのかを話し、後半はひでこさんから受けた大切なお金のアドバイスを披露した。 ![]() 学長がレシーブ、僕がトスをあげ、さぁ、ラストはひでこさん。 「ばっちり決めるわよ!」 最初からイケイケだ。美意識とは、削ぎ落して際立つこと、そして手放してこそ美しい。そして和の美意識とは、懐の深さに尽きる。和の器であれば、芋の煮っころがしもパスタも似合うが、西洋の器であれば、パスタしか似合わない。 例をあげれば、風呂敷。一枚の布が、結び方を工夫することにより、何通りも使えるようになる。これが和の美意識だと思いを放つ。 次にひでこさんは、自分の手帳を学生の皆に見せ、余白の大切さから、空間の余白(余地)へと話を移行させていく。 余地がある→思考が巡る→考える余地がある→人生の余地がある。 これは、まさしく断捨離なのだと語った。 ![]() 後半は、講師陣にあなたが捨てられないものを語ってもらった。ほんと臨機応変に、皆、素敵なモノを披露してくれた。 今日で阪根大学2はラスト、6月からは阪根大学3が始まっていく。 ホームーページ https://fieldvill.wixsite.com/sakane3 阪根大学1よりも2よりも、さらに大きなうねりを生み出して、進んでいきたい。来週の5/30は、阪根大学2と阪根大学3の学生さんたち合同で、久々に「バー阪根」。阪根大学の良かったところ、ダメなところ、これからの希望などを学生の皆様から沢山教えて貰おうと思う。さらに面白くなるよう、変化を続けます。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
親子たび2021-05-24 Mon 07:24
![]() 「これから毎年、僕が2人を世界中何処へでも招待するよ。だから一緒に外国を旅しよう。その代わり決まりが一つ。行き先は、すべて母が決めてね」 第1回親子旅は、母が最も行きたいと切望したアラスカのフェアバンクス。父、母の頭上に、毎日、降り注ぐようにオーロラが踊った。 2回目はバリ島。生活の中に神を見る。神の共存する人々を触れ合い、聖なる地・アグン山を見上げた。 3回目はペルー。阪根さんに天野博物館で最高のアテンドをしてもらい、マチュピチュやナスカ、パルパの地上絵を見た。ペルーの食事に美味さに、母は目を細め、父は絶叫した。 4回目はパタゴニア。アルゼンチンの尖峰・フィッツロイの麓を歩き、氷河のきしむ音、崩落するのを、父は飽きることなくずっと眺めていた。チリのパイネ国立公園ではコンドルを間近に観察し、エメラルドグリーンの氷河湖の脇をグアナコが歩いていった。 5回目はイグアス&イースター島。イグアスの圧倒的な水量に感嘆し、夜は満月の虹を見に出かけた。イースター島では満月の下、瞳のあるアフタハイ像の下で瞑想し、聖なる岩室で祈った。 6回目はメキシコとグアテマラ。マヤの世界観に触れ、テキーラをあおる。グアテマラの民族衣装に、この大地が持つ歴史の深さを感じた。 7回目が2度目のパタゴニア。南部の秘境コクラネや、アルゼンチン側の北部パタゴニアの紅葉を楽しんだ。 8回目の親子旅が、これから始まろうとしている。 そもそも。 この親子旅は、母の脳に腫瘍が出来た9年前から始まる。診断は良性の腫瘍。しかし場所が場所なだけに、医師からは記憶が飛ぶかもしれませんと宣告を受けた。 野村家は、父がダイナミックに動いているので、家の外から見ると、父が皆を統率していると思われている。が、内情は違う。影の支配者はやはり母。ニコニコふうわり笑ってみなを良き方向へと導いていく。 兄貴も姉貴も僕も、一生母には頭が上がらない。溢れるような愛情をそそぎ込んでくれ、それをしちゃダメよ、ダメという言葉を一切使わずに育ててくれた。みんなのアイドルでもある母に腫瘍が出来て、野村家はグラグラと揺らいだ。 髪を剃って入院。手術当日、手術室へ運ばれて行くまで、母は常に冷静だった。 「てっちゃん、お母さんがもしこの世にまだ必要なら生かせてもらえるし、もしそうじゃなければ天国かどこかへ行かせてもらうね」 僕の顔は涙、涙で、見送るときには、泣き崩れてしまった。 手術室へ入り、僕は先祖の墓へ向かった。自分の命と引き替えにしても、母が助かるなら、それを希望した。そして手を合わせ、手術の成功を祈った。 数時間後、病院に戻ると医師から「無事に終わりました」と報告される。 今度は父、兄貴、姉貴、僕、4人で肩を抱き合い、喜びあった。 母は順調に回復し、みるみる元気を取り戻していった。その時に、父、母と話し合った事がある。 「2人は多分僕よりも早く死ぬね」 何故か分からないけど、その時までそんな実感すら沸かなかった。当たり前の事なのに、頭だけで知っていたような、そんな感じ。 昔から日本中の様々な場所へ連れ出してくれた父母。 「学校の勉強も大切だけど、自然の勉強、体験の勉強、出逢いの勉強。どこでも勉強は出来るから。自分で見つけだすこと、それが本当の勉学だから。何でも体験、何処でも勉強、駄目でもともと」 これが父の口癖だ。 待ちに待った8月20日。名古屋からシンガポール経由でオーストラリアのパースへ向かった。 早朝、父が呟く。 「テツヤ、おとうさんは、昨日眠れなかったよ」 「へっ 何で???」 「何だか興奮しちゃってさ・・・・」 遠足前の子供みたいな事を言う父が愛おしかった。 機内食に不味いパスタが出てくると、また父の口が開く。 「お父さん、オーストラリアは生まれて初めてで、今まで裕福な国だと思っていたけど、このパスタを見ていると、そうじゃないね」 おいおい、機内食だけで、国を決めるな! 母は終始ご満悦。 「最後に出てきたハーゲンダッツ、美味しいわね」 もはやパスタは、眼中から外れている。この人にマイナスの言葉、マイナスの思考はない。 「Would you like breakfast ?」 フライトアテンダントの声で、目覚めた。成田から今まで爆睡していた。 「おい、よく寝とったなぁ~」 後方の席に座る父から声がかかる。 「今、日本の時刻は~」 また始まった。うちの旅はいつもこんな感じ。 母と僕は血液型がB型ということも関係するのかしないのか、時差とは無縁。空が暗くなったら眠って、明るくなったらモソモソと起き出す。それに対しA型のというか神経の細かい父は、いつも日本の時刻を気にしているので、時差を思いっきり、それも深く引きずってしまう。 「お父さん、薬飲もうかな?」 「どこか悪いの?」 「違うわよ、てっちゃん、お父さん、機内食を残せない性格だから」 「げっ、あのパスタも全部たいらげたの?」 「うん、そうだ」と胸を張り取り出したのは胃腸薬。 「本番のオーストラリアまでにお腹を壊しちゃったら、元も子もないだろ」 パースへの最終着陸態勢に入ると、ダウンタウンのビル群が近づいてきた。 空港へ到着するやいなや、トラブルが発生。ロストバゲッジだ。話を聴くと、シンガポール経由で乗り換えた人の荷物が届いていないと言う。 父はアタフタ歩き回り怒っている。母は落ち着いて周りを見渡している。 僕はロストバゲッジにより迷惑料の請求をする。三者三様で動き、何とか一人、一日当たり50ドルを支払ってもらうことに。 父はふてくされ、母がなだめている。まるで親と子供だな。笑いながら、そんなやり取りを見つめた。 パースの町へタクシーで向かい、ホテルへ。父は時差ボケのためダウン。部屋に溶けるように沈んでいった。僕と母は巨大ショッピングモールで身の回りのものを買い込み、何とか明日に備えた。 夕食はみんな食べ過ぎのため、簡単にすませてオーストラリア産のワインを傾ける。 「お父さん、反対よ、反対」 父は買ってきたパンツを、反対に履いていたらしい。 「あれっ、おかあさん、ここは南半球だから反対に履くんじゃないのか? ほら、この ポロシャツも反対に着なきゃ!」 夜の闇に、3人の笑い声が響き渡った。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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