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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

万治の石仏

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諏訪に、愛して止まない石仏がある。「万治の石仏」と呼ばれ、凄い伝説を携えている。
ある時、諏訪大社下社(春宮)に石の大鳥居を作る計画が持ち上がる。この石仏を材料にしようとノミを入れると、その傷口からは血が溢れ出た。石工たちは恐れをなして計画を中止。その夜、石工の夢枕に上原山(茅野市)に良い石材があると告げられ、そこの良材で鳥居は無事に完成した。
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強烈な伝説とはうって代わり、万治の石仏はちょっととぼけた顔をして印を結んでいる。
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よく見ると、袈裟に卍模様が。僕はその場で屈んで、大好きな石仏を見上げた。
           ノムラテツヤ拝
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諏訪大社四宮

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「日本で最も素晴らしい祭りは何ですか?」
もし誰かにそう聞かれたら、僕は『御柱祭』と答える。7年に一度行われる天下の奇祭だ。
二十代の頃、僕はこの祭りに入れてもらい、御柱を切り出し、曳いて、建てるまでを経験させてもらった。
久しぶりの諏訪に訪れたからには、「奥山の大木 里に下りて 神となる」と詠われる御柱に手を合わせねば。
本宮の鳥居をくぐり、御柱の下で手を合わせていた時、不思議なことが起こった。額に何か触れたと思ったら、それは蝶々。
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んっ、と頭を振るが、蝶々はまったく動じずに、額に止まっている。手を合わせて、御柱を見上げても、まだ額に。そんな風にして数分間後、ようやく蝶々は飛び立っていった。
あれは一体何だったのだろう? 帰り道、森に天使の梯子が落ちていた。
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諏訪大社の四宮(本宮、前宮、春宮、秋宮)に立つ御柱、それらが依り代となって、今日も神々が舞い降りる。
      ノムラテツヤ拝
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絶景世界177

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夕陽を撮影していると、背後から声がした。
「ここシャモニーと何処が姉妹都市か知っているか?」
いきなりの質問にビックリして首を横に振ると、「日本の富士吉田だ」と言い切った。
「あっ、僕もそこに住んでいました」と返したもんだから、彼はのり始め「俺は4度ほど行ったよ。あそこも良い所だな」。
そしてシャモニーで何度もフクマコウタロウさんというピアニストを招待して、リサイタルを開催したことを遠い目をして懐かしそうに話してくれた。
「ここに生まれて60年、色々旅もしたが、やっぱりシャモニーが世界一だと思う」
良いなぁ~と想う。
「俺の名前はジャン。シャモニーのジャンと言えば分るから」
僕は彼の後姿を追いながら、大きな幸福感に包まれていた。それは、きっとシャモニーという土地と繋がりが出来たから。御縁という最も大切な力で。自分が生まれた場所を世界一と言い切れる幸せ。それは最上だと幸福感だと思う。
富士吉田の知人に調べてもらったら、本名はジャン・トメイさん。
元小学校の校長で、シャモニーオーケストラの団長さんだそうだ。
現地をこよなく愛する人と出逢うことで、旅は一回りも二回りも深くなり、より意味を持ってくる。その繰り返しを振り返ると、自分の人生がふっと浮かび上がってくるのだろう。
目の前の御縁を、惹かれあう御縁を、大切にしていきたい。
             ノムラテツヤ拝
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