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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

舩井幸雄記念館

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キンモクセイの香りに誘われるように、舩井幸雄記念館へ。
桐で作られた家の玄関には、深紅の絨毯が。
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「折角ですから素足でお上がり下さい。絨毯も踏んで頂いたほうが艶が出ますので」と奥様が上品に目じりを下げられる。
「今日はペルーから来させて頂きました」とひろちゃん。
「これはペルシャ絨毯です」
「そっちのペルーではないんですけれどね」
皆が笑い、場の空気が柔らかくなる。智の巨人、舩井さんは生前400冊の本を編まれた。書棚にはずらりと並び、様々な分野の本を書かれていることに驚かされた。
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書斎が、すこぶる素敵。すべての窓からは森が広がり、窓の向こうからは川の水音が聞こえてくる。
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手書きの生原稿を見せてもらう。どんな字でどんな紙に書かれていたのか、そしてどのように手直しされていたのか、に物書きのはしくれとして興味がわいた。
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舩井さんが亡くなられ、遺物整理をする中で、怪しいものがどんどん引き出しから出てきた。フーチや円盤状のセラミックや、キーホルダーなど。
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その辺りから場が変わり、氣がマグマのように吹きあがっている。なんと舩井さんが考案されたマークを記した帽子が氣の主だった。
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出口王仁三郎さんの貴重な軸や、伊豆石の敷かれたお風呂も素敵。
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そして何より、この家を囲む森が素晴らしい。
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奥様からは、直にどうして70歳を機に、高輪から熱海に移られた秘話を教えてもらい、のけぞる。詳しくは書かないが、ここに丹頂を飼われていた画家がいたという。
ナミビアに落ちた隕石を見せてもらい、舩井家の思い出に耳を傾けた。
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舩井さんが亡くなられてから出てきた宝がもうひとつある。それが奥様へのラブレター。愛という一字が、大切に綴られていた。
肉体は朽ちても、想いは必ず場に残る、いや、残るというよりも焼き付く。そうか、この過ごされた家のあらゆるところに、舩井さんの奥様への愛が浸みこんでいる。だから、いるだけでこんなに優しい気持ちになるのかな。
最後に玄関でパチリ、舩井幸雄さんも笑っていた。
             ノムラテツヤ拝
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本物研究所

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湘南の浜を南下し、熱海が見えてくる風景が好き。
僕はこの町に一年ほど住んでいた。夏は涼しく、冬は暖かいという天国のような場所。
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手前の湯河原で日本で2番目にウマい豆乳を買い、奥湯河原のいつもの酒屋で日本酒の買い出しをする。
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「あら久しぶりじゃない」。酒屋の女将が笑いながら話しかけてくる。こんなやりとりが、とても愛おしい。
熱海を越え、来宮神社脇を登って、さぁ、目的地だ。噂に名高い本物研究所、その奥に船井幸雄記念館があり、ドアを開けると艶々の奥様が出迎えてくれた。
舩井幸雄さんが晩年を過ごされた熱海、そこにはどんな想いが詰まっているのかしら? ワクワクが止まらなかった。
          ノムラテツヤ拝
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絶景世界190

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18歳から22歳くらいにかけてだろうか?
僕の中で世界で最も行きたい場所、それがピナクルス国立公園だった。
どこかで写真を見て、こんな場所が世界の中にはあるのか・・・・、この場所に立ってみたいと強く想った。
けれど、僕はアラスカ、南極、アンデスとはまり、いつの間にかピナクルスは忘れ去られていた。
ここが、僕の行きたかった場所か・・・・・。今日は250キロ北上して、ピナクルスNPへやってきた。
ピナクルスとは、石灰岩(ライムストーン)の塔のこと。昔、この砂漠は海で、植物の根っこに溜まった石灰分が取り残され、奇妙な塔になったという。根っこが、そのまま取り残され塔になったという説もある。
蒼黒い空に、青い海、黄金の砂漠にそそり立つピナクルスは、僕を20代前半に引き戻した。そうそう、これが見たかったんだ。世界にはこんな果てのような光景があるんだって、感動したあの頃の想いが、体中を駆け巡り、僕は高揚感に包まれた。
                               ノムラテツヤ拝
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