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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

石の思い出

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幼少の頃から石が好きだった。父母から買ってもらった一冊の石図鑑は、今でも大切な宝物だ。
長良川の上流へ出かけ、父から手渡された一本のトンカチ。「好きな岩を割ってみよう」と言われ、あたり構わず石を割った。手に取った時の石の断面の綺麗なこと。そして父が指さした石は、表面にいくつもの小さな窪みが出来ていた。割ってみると、中からはキラキラした石英が現れ、僕はその完璧な美しさに見とれた。
どんな石に石英が含まれるのか。それが結晶したものが水晶だと知り、岐阜の根尾の奥にある水晶山へよく連れていってもらったっけ。部屋にはひとつ、またひとつと宝の石が増えていった。今から思えば、それは地球との対話だったのだろうか。石とは、とどのつまり地球の美のカケラ。それは歴史が封じ込められた記憶でもある。
甑島の地層は、恐竜時代のジュラ紀から完璧に残り、その精緻さは圧倒的だった。
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含まれている鉱物によって赤や青、黄色は生まれ、地球はまるでキャンバスに色を塗り重ねるように発色させていく。風や波が岩を削り、それらの美をさらに際立たせる。
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「世界1のアーティストは誰ですか?」 
それはレオナルド・ダ・ビンチでも、ミケランジェロでも無い。答えは地球。
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人間はすべて地球の模倣、または道管として頂いたイメージを具現化しているだけに過ぎない。芸術の源は僕らを取り巻くこの大自然、そして生かさせてもらっている地球に他ならないのだ。
             ノムラテツヤ拝
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納豆本

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僕はあんまり嫉妬しない。あの人が羨ましい、あの人になりたいな、と思ったのも今まで片手で数えられるほどだ。
例えば冒険家の植村直己さん、写真家の星野道夫さんには心底憧れたし、ガウディやピカソの住居跡を見て、ここまで格好良いところに住んでいたのかと腹から嫉妬した。
ごく最近、嫉妬したのは、前澤友作さんの宇宙旅行かな。でも彼によって自分の人生で宇宙に行くイメージが確立できたから感謝しかない。そして、ここ最近、読み進めていた本で激しく嫉妬した。これは僕がやりたかった、やらねばならない取材だった・・・と。
それにしても、すんばらしく面白かった。大好きな作家、高野秀行さんの納豆取材本。納豆をこよなく愛する僕には、嫉妬と羨望が交互に押し寄せ、最後までドキドキ・ワクワクさせられた。
『謎のアジア納豆』 https://amzn.to/3J5SFsO で、アジアの納豆文化について語り、やがて日本の納豆発祥地を探す旅へ出る。そう、納豆は日本独自のものではなく、アジアだけでもミャンマー、ブータン、ネパール、インド、タイ、中国、ラオス、韓国などで食べられていた。それらが更に世界展開して、やがて高野ワールドの真骨頂というべき文化人類学と知的冒険が組み合わせった納豆本2が出版される。
『幻のアフリカ納豆を追え!』 https://amzn.to/3HwoXNb
納豆はなんと日本を含むアジアだけでなく、アフリカにも存在した。それも質と量どちらを合わせてもアジア納豆の2倍の多様性と消費量を誇っていた。アフリカ納豆が作られている国は、ナイジェリア、ブルキナファソ、セネガル、ニジェール、毬、ギニアビサウ、チャド、トーゴ、ベナン、ガーナ、コートジボワール、カメルーンなどなど。各国の驚きの納豆製造法やハイビスカス納豆なんてのもある。行動派の高野さんの破天荒な動きと、楽しく読める文章力のお陰で、何度笑わせてもらったことか。読後感も爽快そのもの。僕が残している43カ国(国連加盟国は193か国あるが、現在渡航した国は150か国)の内、30カ国が中央アフリカと西アフリカなのだ。セネガル、ブルキナファソは、出汁の文化が発達し、圧倒的に食が美味いことも知った。
でも、この本で最も心揺さぶられたこと、それが「常識を常に疑うこと」、「物事をバイアスをかけずにフラットに観る」ことだった。大切なことを教えてもらいました。どうも有難うございました。
               ノムラテツヤ拝
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希望の大橋

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1年半前、甑島の悲願が叶った。
一般的に甑島とは、上甑島、中甑島、下甑島と3島を指すが、17年前に上甑島と中甑島を結ぶ「鹿の子大橋」と「甑大明神橋」が、そして2020年8月29日に中甑島と下甑島を繋ぐ「甑大橋」が開通した。
鹿児島で最も長い橋としても注目され、その距離はなんと1.5kmもある。
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洋上に浮かぶ橋は、島民の悲願。この橋によってもたらされるもの、無くなっていくものがあるだろうけれど、それも含めての未来が広がっていく。
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もう鹿児島県内では注目度が高くなっていますが、きっと2~3年もしないうちに、日本人の行きたい島々の一つに上がってくるんじゃないかな? 観光誘致も万全で、様々なところにお金をかけインフラの整備もされていた。
さぁ、甑島、これからブームになりますよ。
         ノムラテツヤ拝
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新世界写真111

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「太陽の家」。
日本だと天照大神の家になるから、伊勢神宮や幣立宮にあたる。
マウイ島を旅する途上で、いつもこの太陽の家を意味する「ハレアカラ山」が聳えていた。標高は3055m。威風堂々の風格だ。
寒冷地用の服を一切持って来ていなかったけれど、どうしても行ってみたい想いが抑えきれず、最終日に向かった。
天気予報は嵐。でも、前日に「いらっしゃい」とイメージが降りてきた。
午前3時に起床して外に出ると、星が濡れるようにピカピカと輝いていた。車で漆黒の中、頂上へ向かうと、日の出と共に天空がラピスラズリのような透明感のある蒼色に変化していく。
山頂に建てられた小屋と天の川、流れ星と月を入れて、シャッターを切る。
暴風が刺すように体に浸みるが、神々しい光景の前では、体がどんどん温かくなっていった。
朝日が昇ると、目の前の雲海はオレンジ色に染まり、背後にハレアカラ山の影が伸びる。
それにしてもどうだろう、この異様な朝日の強さは。まるで胸の、心の奥を真っ直ぐ射抜かれているような光。
世界各地で様々な朝日を見て来たが、まさにハレアカラの光は「Reborn・(生まれ変わり)」と呼ぶに相応しい光だった。
ノムラテツヤ拝
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