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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

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夕方、再度シロクマが出現。
甲板に出て、進行方向左側で狙うことに。まだシロクマまでの距離は3キロほどあった。
遠くからまっすぐ鼻をあげながら、こちらへ向かってくる。ものの20分もしない内に、船の真下へ。
僕との距離はもう、15mを切っていた。まるで、長年の夢のために、挨拶に来てくれたみたい。
「お前の夢は俺なのか?」。そんな声が響いたような気がした。
青い氷の上で、まるで宇宙のような場所で立ってくれたり、あまりに近すぎて、ファインダーから外れたり、サービス精神旺盛だ。
「シロクマの素敵さを全身で感じろ!」
まるでそう言われているようで、涙が止まらなかった。
この氷原の中で凛として生きているからこその美しさが全身から放たれていた。
10mまで迫った時、僕はカメラから顔をはなして肉眼で彼らを観察した。
つぶらで深い茶色の瞳が、こちらを真っすぐ見た。それは、どこかクジラやゾウと似通う、王者の瞳だった。
ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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