fc2ブログ

写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

シャチの大ジャンプ

SKY09149.jpg

一度、二度、三度、そして四度目のジャンプから涙が勝手に溢れた。
体の奥底から止めどなく流れ、命の輝きに、ただ頭を垂れた。
空へ飛ぶようなシャチの大ジャンプを、一体どれだけの人が見るのだろう。
頂きで投げ出す巨体が一瞬止まり、スローモーションのように飛沫がはじけ飛んだ。
          ノムラテツヤ拝
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

日本 | コメント:0 | トラックバック:0 |

うゆに

DSC01258_202206260755481f0.jpg

コロナ禍も終わったので、ウユニ塩湖へ遊びにきた。
圧倒的な空間が広がり、雲が塩湖に映り込む。ボリビアはやっぱり素敵だなぁ、というのは嘘で実は国内です。
一体僕はどこにいるでしょう? この写真で場所が分かったあなたは、かなりの日本通です。
            ノムラテツヤ拝
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

日本 | コメント:0 | トラックバック:0 |

新世界写真250

250.jpg

パロの町から登り始めて2時間で3776mのチェレラ峠へ到着。
深い霧に包まれ、枯れた木々が幻想的に立ち上がる。
湿気を含んだ空気が、身体に優しい。
さすがに寒いので、上にジャケットを羽織った。
ダルシンが108本並ぶ峠付近を、東方向へ歩いていく。
もうここは、富士山山頂と同じ高さ。
いつものように呼吸するだけで、空気の薄さが分かった。
山名さんが、振り返る。
「あるわ。やっぱ今年は例年よりも早いわ」
「えっ、どこどこ?」
山名さんの指の先には、蒼い花が一本伸びていた。
生まれて初めて見る「ブルーポピー」。
10年前に中国の雲南省・四姑娘山で探したことがある。標高5000m付近の生息場所までは突き止めたが、時期が早く涙をのんだ。あれから、憧れてはいたものの、なかなか再会する機会に恵まれなかった。
ブルーポピーは、ちょうど百年前に英国の探検家がヒマラヤの奥地で見つけた花。
その深い蒼さに、「世界で最も美しい花」としてもてはやされた。
属名はメコノプシス。ギリシャ語の「メーコン(けし)」と「オプシス(似る)」に由来する。
「野村さん、こっち、すごいわ」
初めての蒼いケシに夢中になって撮影していると、霧の中、山名さんの声が飛んだ。
慌てて向かうと、そこには、夢のような光景が広がっていた。
「ブルーポピーの花園」
通常、蒼いケシは独立して咲くことが多い。それは近くに仲間がいると、それに負けてしまい芽が出せないと考えられているから。だからこそ、崖やガレ場などに孤高のように咲く姿がよく写真などでおさめられているのだ。
でも、なぜかここには見渡すだけで、20本近くが群落を作り上げていた。
「学問として知っていることと、自然界の多様性」。
これもやはり、自分で見て、体験してみないと分からないことなのだろう。
この種族メコノプシス・シンプリキフォリアは、色合いも様々。深い青色から、ピンク、そして限りなく透明に近いブルーもある。
雨に濡れた花びらは、ムラーノ島のベネチアンガラス、身近なものでは少量の水に濡らしたティッシュペーパーのよう。
この旅の中で、最もテンションが上がった瞬間だった。
こんなに簡単に幻の花と出逢えてしまうブータンの奥深さと原始性に、僕は心底打たれ、言葉がうまく紡げなかった。
「この蒼色を一度見たものは、生涯に渡ってこの花に憑りつかれる」と誰かに聞いたことがある。
まさにその言葉通りの美しさを内包していた。
まるで、光がこの花を照らしているのではなく、花の奥から蒼い光を発しているみたい。
僕はそこに座り込み、ただひたすらこの小さな蒼き妖精を見つめた。
ノムラテツヤ拝
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

新世界写真 | コメント:0 | トラックバック:0 |
| ホーム |