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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

身の回り

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身の回りの現象に耳を澄ませること。そうすれば、おのずと大自然が完璧な位置へ導いてくれる。
朝、目覚めると、なぜか胸がムズムズした。今日は何かあると思ったら、まずは気になることをやってみる。手持ちのアプリであることを調べていたら、突然、面白い情報が目に入った。ここは確か昨日走った場所の近く。さて、どうしようか?
「こっちへいらっしゃい」、いつものように声が体内へ響いてくる。そう、これこれ、この感覚こそが旅するたびに鋭敏になっていく力なのだ。すぐに荷造りして、車を西へ向けた。そして現場へ近づくにしたがい、純白の深い霧が出てきた。
さぁ、創造主は僕をどこへ導いてくれるのかしら? はやる気持ちをおさえて、一本道を上がっていく。すると石造りの遺跡が姿を見せた。まるでインカの遺跡のようであり、その曲線も極めて美しかった。
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逆側に回ると、入り口が。おそるおそる入っていくと、中央に円形の聖域が。振り返ると鳥肌が。
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ここは僕がアイルランドで追い求めていた、ダブルリングフォート。直訳すれば「二重の環の要塞」だ。この後、僕は神々の世界をここで体感させられることになる。ここは、次元の扉でもあった。
               ノムラテツヤ拝
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新世界写真277

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ゴゾ島の西端で夕日を眺める。
海風が僕の体を洗い、茜色の空へ消えていく。
凪いだ海に光の道が作られ、モザイクのように瞬き始める。
太陽が紅色になる頃、一艘の船が滑るように走っていく。
団子のような夕日が、語り掛けた。
「今日も幸せな一日だったかい?」
ノムラテツヤ拝
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お城

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どの町へ出掛けても、必ずあるのがお城。
湖畔を散歩すると、コブハクチョウの親子が。
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可愛いな、まだグレーコートの子が2羽。じっと構えていると、ロケットのような城とコブハクチョウがフレームに収まった。
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遠く、素敵な山並みが見えてきた。
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あそこを越えて、いざ聖域へ入っていく。
              ノムラテツヤ拝
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