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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

新世界写真287

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「ぶっつけ本番」
講演とかであれば、大好きだけれど、撮影となると、いかんせん苦手。だって、撮りたい対象と波長が合わないまま終わってしまうから。
世界って不思議。どの場所へ出掛けても、+の気、-の気の割合が違う。そしてそこの自然が持つ波長の振動も。僕たち人間は、目の前の自然からいつも最高のエネルギーを与えてもらっている。
身の回りものだと、ラジオを想像してもらえば分かりやすい。80.00の東京FMは、79.9や80.1では砂嵐が混じって聴き取りづらい。80.0にした時だけ、ハッキリと耳へ届いてくる。それと同じように自然の力を、自身の体に取り入れるかは自分次第なのだ。
自然の中に身を置く。まずはここにいさせてもらえる事に感謝する。体内の波長を+と-に大きく振幅させ、自然の波長に自分を近づけていく。
僕は撮影という行為を通して、それらを実践しているのだと思う。
近づけるまでは簡単。でもそれから同調するまでは、とても時間がかかる。1日目はダメ、2日目もダメ。ようやく3日目くらいその時は訪れる。自分という存在が消え、自然と自分の境目が無くなる。大自然の中に吸い込まれていくような感覚だ。
その瞬間、無意識でシャッターが切れる。
「自然が僕の代わりに押してくれる」
そんな風に出来上がった写真は、撮影者の存在が消えている。僕は透明人間となり、まるでその場に立っているかのような空気感が漂う。
これが、僕の理想の写真。
アイスランドで、何度かこんな僥倖を得た。それは、写真家冥利に尽きる瞬間だった。
ノムラテツヤ拝
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深紅世界

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早朝4時、窓辺が薄紅色に染まっていた。
目を擦りながらカーテンを開けると、全天が燃えていた。
昨夜は阪根大学があったので、旅のアテンドを終えてから、空港近くのホテルに泊まっていた。
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コレハヤバイ。机の角に足をぶつけながら、慌ててカメラを取り出す。部屋のドアを全開に開け、身を乗り出して一枚。それからはまるで映画の幕が上がったようだった。やがて朝日が姿を見せると、渡り鳥たちが編隊を組んで飛んでいく。
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美しき、麗しき、愛すべき時間。昔から「早起きは三文の得」と言うけれど、三文って今の100円くらいの価値。いやいや、それ以上の感動がありました。
            ノムラテツヤ拝
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