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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ガラパゴスケータイ

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うっそ、日本も随分と粋になったものだなぁ。
昔、ガラパゴス島でイグアナさんに協力してもらい、「ガラパゴス・ケータイ」のイメージカットを撮ったことがある。それが、なんと現代の国語の教科書に採用された。
まだ再来年の教科書なので、どの出版社なのかを契約上記すことは出来ないけれど、通算28枚目の写真がどのように使われるか、とっても興味が在る。
中学生の皆さん、再来年度にこの写真を見かけたら、どうぞ教えて下さいね。とっても可愛いイグアナさんでした。
              ノムラテツヤ拝
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いのちの画角

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霧の花フロストフラワーと、凍結のバブルアイスを、一つの画角に収めたかった。どちらも極寒の結晶。-20度を下回ることで現れる自然の芸術なのだ。マクロレンズで霧の花へ寄ると、まさしく星型。米粒のような寄り集まった結晶の全てが小さな星型で出来ていた。
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「相似象(そうじしょう)」。極小なものも、極大なものも、同じ形で出来ているのが地球。だからこそ、地球という1つの命があれば、その中に幾つもの生命体が寄り集まる。バラのようなバブルは、昨夜からまた成長を遂げていた。
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そして、すぐ脇には天の川のようなバブルアイスが生まれていた。すべての物は、留まることなく、変化の旅の途上。泡ひとつとっても、同じところには留まっていない。
            ノムラテツヤ拝
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湖上の花

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キューーーン、キュウィィン、まるでインベーダーゲームの打撃音が響いていた。
早朝の阿寒湖、それが氷の凝固、融解で生まれる音だとは、その時の僕は気づいてない。ただ、周りをキョロキョロするばかりだった。
雄阿寒岳と、凍ったバブルの競演。
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厳冬の大自然が創出する芸術だ。ここは火山の恵み「温泉」の湧く湖。絶え間なくガスが発生し、それらが凍結した湖に閉じ込められる。それでも、必死にガスは上昇しようとする。それらがひとつ、またひとつと結晶として残っていくのだ。
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まさに地球の息吹、呼吸が、薔薇のように花を咲かせた。今年一番の寒波が押し寄せ、湖上はゆうに-20度をこえていた。
               ノムラテツヤ拝
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新世界写真451

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写真を撮るときに最も大切なこと。それはアングルだ。
ここでいうアングルは、どこを切り取るかという意味ではなく、撮りたい対象物との角度だ。
上から見下ろすのか、下から見上げるのか、それとも正面から平行に構えるのか? 1度違うだけで、写真の出来上がりはまったく違ってくる。そこを素早く精密に行うこと。口にするのは簡単だけれど、これだけは日々の鍛錬しかない。反復練習、それが本番に生きてくる。
 ノムラテツヤ拝
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