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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

絵本の世界

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旅をしていると、想像すらしていない光景と出逢う。
この日もそうだった。A地点からC地点へ行くのに距離があり過ぎたため、中間のB地点に宿を取った。下調べなど何もせずに町へ入っていくと、小高い山の上に、まるで要塞を思わせるような、巨大なモスクが建っていた。レセプションで聴いてみると、トルコで3番目に大きなモスクだと言う。天気は雨、景色は靄っているが、何とかこの絵本のような街並みを残せないかなと見続けた。夕闇が間(あわい)の時を連れてくると、少しずつ山側の家に光が灯り始める。青、緑、橙、様々な色合いの明かりで、モスクを飾り立てているよう。屋上へ上がらせてもらい、その美しき時間を一枚、もう一枚を切り取らせてもらった。ふふふ、イメージは、安野光雅さん。気に入ってもらえたら嬉しいな。
             ノムラテツヤ拝
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儚い美

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観光地と観光地の間に、ポツリとある集落。そこに心惹かれてしまうのは何故だろう?
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それはきっと、人の暮らしが垣間見えるから。現在も、そこで人々が朗らかに生きているからに他ならない。
小さな町を散歩していたら、端に遺跡を見つけた。
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登っていくと、まるでヨルダンのペトラ。洞窟神殿が次々と現れた。
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おそるおそる中へ入ってみると、中にはキリスト教徒たちが描いたフレスコ画が。
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顔は無くなり、端の方から薄くなっているが、守られるのではなく、消え去っていく美がそこに在った。
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美術館、博物館も好きだけれど、僕はこんな儚い場に惹かれてしまう。そしてワクワク、ドキドキする。さぁ、フレスコ画に話しかけてみようっと。
            ノムラテツヤ拝
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新世界写真466

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朝、バチッと目が覚める。
「おいで」
闇の中からそんな声が聞こえたような気がした。
深夜2時まで皆で飲んでいたけれど、不思議なほどお酒が残っていない。
横ではひろちゃんがスヤスヤと寝ている。素早く着替え、カメラザックを背負った。
朝5時、いつもの撮影地へ向かう。
ここは友人のプロパティなので、一般の人は入れないが、その眺めは素晴らしい。
フィッツロイ、セロトーレが間近で一望でき、壮大さに息を飲む。
朝日が出る数分前、東の空が爆発するように燃えた。
そしてその雲は、やがてフィッツロイの上空へ。
頂に光が入ると、深紅のベールに包まれていく。
2年ぶりの朝焼けに、魂の底から震えた。
瞬間、瞬間、変わっていく映画を見ているかのよう。
ここはまさに、フィッツロイの劇場だった。
ノムラテツヤ拝
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