新世界写真4992023-03-07 Tue 16:03
![]() 緊張しながら車を走らせていると、「あっ、いたいたっ」と声が響いた。 「えっ、どこどこ?」 闇の中に、ポツンポツンと明滅する蛍の光。ブレーキをかけたが、思いとどまった。生まれて初めての場所、ロケハンも兼ねて、更に奥へ行ってみよう。胸を高鳴らせ、そこから10分ほど走ると、あたりは光の世界になっていた。 畑の脇に停車し、外へ飛び出すと、皮膚に何かが触ってくる。ヘッドランプの明かりを付けると、それらは全て大きな蚊だった。慌てて戻り、虫よけをシュッシュ。三脚を持って、道端から畑を狙った。 この辺りは、世界有数の大パンパ地帯。地中60mまでが岩のない土壌が広がっている。タイムラプスをかけながら、少しばかりのテクニックを使う。写真とは想像の産物。どれだけ撮る前に具体的にイメージできるか?それに近づけるために、出来るうることは全てヤル。 陽が沈んでから1時間後、自分を支点に360度、地平線まで蛍に包まれた。遠くに町の光が。地図で測ると、それは50キロ先の光だった。半径50キロということは、僕の周りには直径100キロの蛍が光を放っていることになる。 「100キロ続く蛍の道」が在る。世界は恐ろしく深く、そして広大無辺だ。数十万、数百万匹の蛍が命を燃やす大乱舞。それはまさに地上で輝く星のよう。空には天の川。僕は星と蛍を一枚に重ねた。夜空に蛍という流星がひとつ、またひとつ。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
マキアート2023-03-07 Tue 16:00
![]() 勉強不足だった。 僕は、基本コーヒーはあまり飲まない。でも、エスプレッソは好き。特にイタリアの酸味が立つエスプレッソは超好みだ。 イタリアへ入ってからは、基本毎朝、カフェ・ドッピオ=ダブルのエスプレッソを楽しんでいたが、イタリアの最終地だったトリエステで、何気にマキアートを頼んでみた。僕の中でマキアートは、日本のスタバなどにあるキャラメル・マキアートなので、少し甘いものが混ざってくるのかと思ったら、何とほんの少しのミルクフォームがエスプレッソに乗っていた。飲んでみて、衝撃的だった。エスプレッソ自体の酸味は立つが、ミルクの甘みで豆の持つ苦みが包まれるように香った。一口、二口、三口、すべて、その混ざり方と温度が変わるごとに、万華鏡のように味が変わっていく。 ![]() なんなんだ、このウマさは、、、。イタリア語辞典でマキアートを調べてみると、「シミ」。つまり、カフェにシミを落としたのだ。無知とは怖いもの。マキアート人間になった僕は、スペインへ行ってもマキアートと頼んだ。スペイン人のマスターから、ここではカフェ・コルタード(コーヒーを切る、または薄める)と呼ぶんだと教わった。ポルトガルへ行くと、さらに細かい。ハリーポッターが生まれた聖地・ポルトでは、「マキアートでもコルタードでもない。ここではピンゴと頼みな!」とイケメン兄ちゃんにウィンクされた。ハッキリ言って、野村哲也、惚れましたね。本物のマキアート、コルタード、ピンゴに。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
春爛漫2023-03-07 Tue 05:41
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