新世界写真6042023-06-30 Fri 14:11
![]() ブルーポピーの花園で、ブータンの女性を撮影。 さらに細い山道を登っていくと、岩場が多くなってきた。 急坂となり、岩場を回り込んだそこに、風から身を守るようにして一輪のブルーポピーが咲いていた。さっきまで小雨が降っていたので、花粉を守るためにうつむき、花びらはまだ縮んでいた。 「これはブルーポピーの新種なんです。申請中ですが認定されれば、メコノプシス・エロンガタと名付けられる予定です」 今の時代に、まだ新種が発見される未知の国・ブータン。 蕾には蟻酸を含んだ棘がびっしりとはびこっていた。 岩場から少し降りた所に、同種のポピーが高嶺に咲いていた。近づいてみると、状態がよく、しっかりと開いている。 それにしても、なんという蒼色なんだろう。 透き通るガラス細工のような蒼、まるでヒマラヤの神様が愛でるために作ったような完璧な蒼さだった。 花から滴り落ちる雫、この鮮烈な空気感、光のような雨に、僕は見惚れた。 しばらくすると、森の中からゴソゴソと音がする。振り返ると、ガイドの若きドルジさんが、ニッコリ笑った。 「これイエローポピーです」 「どうするの?」 「持って帰ります。僕たちは、これを食べます」 さすが山の民、黄色いポピーを食べるなんて生まれて初めて聞いた。 茎に生えた棘をオオバコの葉っぱで擦り落とし、ツルツルになるまで磨く。 そしてそれらを煮て、皮をはぐ。まるで日本のイタドリ(スカンポ)のようにして出してくれた。 味は少し青っぽいけれど、シャリシャリの食感で美味。 昔から伝わる現地の智慧。 旅の面白さとは、こんな出逢いの中からも生まれる。 ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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