リサイタル2009-06-11 Thu 06:00
![]() 中澤きみ子さんとアルバート・ロトさんのデュオリサイタルに出かけた。 きみ子さんは、少し前にもスマップの番組で、世界で最も高いストラディバリウス「ダビンチ」を演奏していたバイオリニスト。 ダビンチのお値段は、何と16憶というから驚いてしまう。対してアルバート・ロトさんは、天才ピアニスト。 名古屋の宗次ホールでリサイタルが始まると、バイオリンから暖かな音が放たれた。 音符が、ダンスしているようだ。 ピアノと音と交わり、絡まる。威圧することなく、包み込むような感じ。 2人の音が初めて出逢い、挨拶する。 シューベルトの3部のソナチネが弾き終ると、今度はモーツァルトの幻想曲イ短調。 ピアノソロが始まり、汁がこぼれ落ちてきそうなほど、音が艶やかだった。 中澤さんは薄い水色、ロトさんは薄い黄色。2人のパステルカラーが、春の小川を想像させた。アンダンテ。ゆっくり、ゆっくり。心地よくなり、やがて眠くなる。 透明感ある澄んだ音を聞くと、春が想起される。カタクリの花がくるりとカベンをまき、そこに現れるギフチョウがヒラヒラと飛んでゆく。 ラストはアベマリア。 完全に二人は世界の中に入っていた。 観客の僕たちもその渦に巻き込まれる。 清らかな静謐な時間だった。 静かな入り、そして深海に沈んでゆくような出だし。 深海をゆっくり散歩してういるようだ。 神への感謝。 「今日、皆様のお陰で、弾かせて頂けることに感謝します」 中澤さんがMCで話された言葉が、頭の中でリフレインした。 深海から海面、そしてどんどん空へ引っ張られる。 音の鮮烈さと透明感。 クルクルと、旋回しながら音は登ってゆく。 やがて神様と一緒に、共に、ひとつになる。そして繋がってゆく。 より深く、より強く。 アンコールが鳴りやまない。 合計3曲アンコールに応えてくれたが、やはり印象的だったのが、ツィゴイネルワイゼンだ。 バイオリンから哀愁ある音が、響き渡り、音にいのちが宿る。 同じ音色は一瞬たりとしてない。だから生命に愛おしさを感じるのだろう。 サビは音と音のおいかけっこ。 生命は重なり、繋がり、やがて一つになってゆく。 ![]() PS、中澤さんの旦那さんから人生の極意を教えてもらった。お金を大切に、どんなに苦しくても音楽と共にいなさい。そして人生死ぬまで恋をしなさい(中央左)。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタンをクリックお願い致します! ↓ ココをクリック! ![]() |
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