写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

Sさん

岐阜に帰ると、必ず逢いたくなってしまう人がいる。
哲也通信でもブログでも、何度も書いてきた「Sさん」だ。
最初に出逢ったのは、僕がまだ20歳のとき。
ゴールデンウィークに山で遊んだ帰り道、友人のOさんが「てっちゃん、面白い人に会ってみようか」と、車を岐阜羽島に向けた。
繊維会社の駐車場に車を止め、2階のオフィスに上がると、そこにSさんがいた。
最初から、懐かしい感じがした。優しい笑顔の奥に、ピカピカ光る瞳。僕は一目で好きになり、それからというもの、僕はSさんから沢山のものを与えてもらうことになる。
人生とは、神道とは、友達とは?・・・・・、その教えは、まさに人間の根幹に関わるものばかりだった。
阪根ひろちゃんが言っていたっけ。
「Sさんは、てっちゃんのガーディアン(守護者)だな」
本当にそう想う。
僕が困ったとき、悩んだとき、いつもSさんは側にいてくれた。そして黙って話を聞いてくれ、自分で答えを見つけられるように導いてくれた。
この世に満ちているエネルギー(気)のことも、実体験を用いて懇切丁寧に教えてくれた。親以外で、自分の人生に一番影響を与えてくれた人だと思う。
でも、そんなSさんに一度だけ、こっぴどく怒られたことがある。
それは石川県小松の白山比咩神社にお参りに行った帰りのこと。
僕は何気なく呟いてしまった。
「Sさんは僕よりもうんと年が離れているのに、どうして僕なんかの相手をしてくれるんですか?」
Sさんの顔は、みるみるこわばり、少し悲しそうな目をした。
「てっちゃん、僕はてっちゃんの年齢と付き合っているわけではないんだ。てっちゃんの魂と付き合っているんだから、年齢なんて関係ない。もう二度とそんな風に言わないでね」
「自分の意識が自己年齢を作る。自分でおばさんだ、中年だ、おじいさんだという人はその通りになっていく、不思議なものだね」。Sさんからそう教えてもらったっけ。
昨夜は日本で最も愛する鰻屋さんに出かけた。
「40歳になってから、周りから同じことを言われるんです。40代になると一気に体力が落ちる、そして時間が過ぎるのが物凄く早くなると。Sさんはどうでした?」
「僕の40歳のときと、今の40歳はまったく環境も違うから一概には言えないね。でも時間感覚は自分の意識で決めるもの。僕は10代から今までいつも一緒だなぁ」
ふふふ、さすがSさん。その言葉で吹っ切れたような気がした。
山登りを例にとっても、20歳のときの登山と40歳の登山では、むしろ現在の方が力が抜けて、楽に登ることができる。10代、20代、30代はみんなとても短いようで、濃密で長かった。だから40代は・・・なんて自分を区切らず、目の前のことを丁寧に全力で積み上げていけば良いのだ。
僕もいつかこんな大人になれるだろうか。
「僕は君の年齢と付き合っているわけではない、君の魂と付き合ってるんだ」と。
格好良い大人と出逢う度に、僕は年齢を重ねることが、無性に嬉しくなる。
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