写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

テファノ

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森の中を20分ほど歩くと、階段のような跡が微かに残っていた。
上がってみると、現地民が2人で落ち葉を拾っている。
タヒチの宝である、このマラエ遺跡群の清掃員だった。
ハローと声をかけてみる。
「ボンジュール ムッシュ」
やばっ。フランス語だ。
自分がマラエに興味があることを英語で説明するが、ニコニコ笑っているだけ。
「ここはテ・アナという住居跡だ」とゆっくり話してくれる。
あれ、なんで?フランス語が分かる?
今までボンジュール、サバー、メルシーくらいしか聞き取れない僕が何故?
それは、タヒチのフランス語にあった。スペインのスペイン語は流れるように美しい。
それに対して南米のスペイン語はちょっと田舎っぽい。それがタヒチにも言えるのだ。
ゆっくり話すフランス語は、スペイン語の少しだけ似ている。
思い切って英語からスペイン語に切り替えて話すと、彼は大きく頷いた。
「そうか、ならお前にマラエの意味を教えてやろう」と、ひとつだけ色の違う石をどけると、中には人骨や頭蓋骨の欠片が埋まっていた。
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「マラエは墓だ。大切に守られてきた、俺たちの祖先の墓」
ポリネシア全土に渡って、この先祖崇拝文化が残り、各地で呼び名は違っても必ず祭壇(墓)が作られた。マラエ、ヘイアウ、アフ・・・・
彼からこの先に、「テファノ」という大切なマラエがあることを教えてもらい別れた。
緑の輝く道を登っていく。ブーロと呼ばれる黄色いハイビスカスが足元を彩る。
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森の甘い香りに包まれながら更に10分ほど行ったところで、僕の足は止まった。
目の前に大きなガジュマルの大木が、その下にマラエの石が敷かれていたのだ。
それが「御神木」なのは間違いなかった。
大昔から先祖を見守り、そして祈りの対象になってきた聖なる樹。
結界が張られたような気に一礼し、僕は足を踏み入れた。
一瞬にして鳥肌がたち、僕はそのエネルギーに抱かれることになる。
                ノムラテツヤ拝
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