写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

隈本の夜

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愛して止まない御夫婦がいる。
博多のセミナーが終わってすぐ、僕は水色の九州新幹線に飛び乗った。
あっという間、ものの40分で熊本駅へ。
地震の影響をものともせず、復興のために駅はとても混み合っていた。
「てっちゃん!」
改札口でその端正な顔を見た瞬間、全身の力がふわりと抜けた。
「久しぶり!」
「地震大変でしたね。でもお元気そうで何よりです」
「今日、仕事、忙しかったんだけれどなぁ~」
公認会計士のこうちゃんは、かなりのイケメン。そして底抜けに優しい。
10分くらいで家へ着くと、高級料亭のような素敵な門構えの邸宅があった。
こうちゃんの名字は「隈部」。
熊本の語源は隈本。加藤清正が、もっと強いイメージが良いと、隈→熊に変更したという。つまり隈という字が付いている人は、名家でもあるのだ。
玄関をあけると、これまた美人の奥様えいこちゃんが飛び込んでくる。
ほんと、絵に描いたような美男美女の夫婦。
「てっちゃんのために、色々用意したと」
熊本弁が耳に優しい。そして地震復興も続く中で、信じられないような大酒宴が始まった。
「最初はやっぱり、アレとね!」
震災時、えいこちゃんとLINEでやり取りし、逐一状況を教えてもらっていた。テレビから流れる情報との乖離に、毎度驚かされた。
「あの地震の時、てっちゃんと一緒に呑もうって、抱いて寝て守ったと」
えいこちゃんが出してくれたのは桐の木箱に入れられた一本のシャンパン。
ラベルには「Crystal」と書かれていた。それも10年物の逸品。
「これって、あのクリスタルですよね?」
「そうよ、〇万円するって言ってたと」
シャンパン好きだけれど、実はクリスタルって飲んだことがない。生まれて初めてのクリスタルと熊本で出逢えるとは。
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今夜の酒宴は親友の山ちゃん御夫妻も参戦。こちらも美男美女夫婦。
かんぱーい!
味はビンテージらしく樽香が効いて、後味がいつまでも津波のように続いた。
天草などで採れる新鮮な魚介類から、カラシレンコンやからすみ、黒豆など。料理上手なえいこちゃんの手料理がズラリと並ぶ。
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そして、一際目を引くのが、世界最高の馬肉。長野、山梨なども有名だけれど、熊本の馬肉は2段くらいレベルが違うと思う。そして幻のたてがみ。コリコリとした食感で脂がとろけた。
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シャンパンから熊本の「花の香」という日本酒へ。これがまたイケル。
なんでも獺祭で修業してきた杜氏が作っているらしい。
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「これからが本番と」
えいこちゃんが、プラチナ色の肉?魚?を持ってくる。
「これって、まさか?」
「やっぱり熊本って言えば、ハモよ、ハモ」
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「関西の大阪や京都じゃなく?」
「天草で取れたものが今、あっちに言ってると。さ、ハモシャブ、ハモシ
ャブ」。
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梅肉をつけて頂きます。この新鮮なハモ特有の分厚い味を、上品な出汁が更に豊潤にした。
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そして一通り食べると、今度は肉へ。
「やっぱり、わたしは肉と」とえいこちゃんが満面の笑み。
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ラストは雑炊で締め。
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熊本の夜は、まるで天国への一本道。
永遠に続けばいいのに。心からそう想った。
              ノムラテツヤ拝
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