写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ダショー

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「ダショー」。
ブータンでは高貴な人のことをこう呼ぶ。
英国のサーよりも格は上で、主にロイヤルファミリー、またはその周りの人だけを指す。
今夜は現国王のおじさんにあたるダショーから、夕食を招待してもらった。
襟付きのシャツを着て、ドレスコード(笑)
ティンプーの町から見晴らしの良い丘に建つダショーの家までは約15分ほどの距離だった。
ダショーの立派な家に入れてもらい、早速歓待のビールが振る舞われる。
DRUKビール。訳せばドラゴンビールとなる。ブータン産のビールは、アルコール度数が8~9%と高い。ほんのり甘い口当たりは、後々出される食事で意味を知ることになる。
一通り自己紹介が終わり、食事の開始。
まずは餃子型のモモ、干し肉の入った唐辛子スープ、唐辛子風味の春雨と肉、そして青唐辛子(エマ)とチーズ(ダチ)で煮込んだ国民的料理エマダチ。
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それらにチーズやアスパラガスなどをよそう。
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「ブータン料理の中で唐辛子が入っていないものは、ほぼ無い」と言われるほど唐辛子がベース。唐辛子の原産国は言わずとしれた南米ペルー周辺だが、インカ帝国がスペイン軍に敗れたことによって、初めて唐辛子がヨーロッパへ渡り、やがてブータンにも入ってきた。ブータンは山国なため、それほど土壌は豊かではない。だからこそ、生命力の強い唐辛子を栽培し、それらを国民食として生かしてきたのだろう。
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唐辛子の辛さに合わせた甘めのドラゴンビール、焼酎のアラや、K5(五代目国王)の文字を冠したウィスキーなども、唐辛子にピタッと合った。
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ダショーの話は、文句なしに面白かった。
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中でも最後の話には全員の心が燃え上がる。
奥の部屋からダショーが持ってきてくれたのは、刀や弓矢、杖に隠された槍や楯など、博物館にしかないようなお宝ばかりなのだ。
男性のDNAには、やはり狩猟や戦闘の記憶が刻まれているのかな?
6人の男衆は、思い思いに触り、悦に浸った。
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帰り際、握手を交わして車に乗り込むと、ダショーはすっと姿を消した。
「これがブータンの習慣です」
日本だと客を見送るが、ブータンは逆で、客が主人を見送るのだ。
とても新鮮だった。そして、僕はそちらの方に好感を持った。
国が変われば、習慣も変わる。
良いとされることが、悪いことになることだってある。
だから世界って面白いのだと思う。
自分の価値観がいかに小さく、取るに足らないものだと体感できるのだから。
                  ノムラテツヤ拝
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