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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

食の深さ

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食べる事が好き。
料理上手の母の下に生まれたから?
何でも美味しそうに食べる父の影響?
兄弟と一緒に争って食べていたから?
多分全てが螺旋のように絡み合って、食べるという行為が好きになったのだろう。
20歳から海外にも出るようになり、世界中のゲテモノや珍味と言われるものも口にした。
唯一、口に入れた瞬間、涙ぐんでもどしたもの。それは北極圏のイヌイットの家で食べさせてもらったアザラシの肉。
でも、40歳にもなると、自分の好きなものランキングが不動となって固まってしまう。
ここに、ストレートパンチを食らわしてくれたのが、リガ。
ラトビアの食事で、僕のランキングが4つも入れ替わることになる。
・スペイン料理のガスパッチョ(トマトの冷製スープ)
・ピスタチオのジェラート
・鳥料理
・うなぎ料理
こんな食の衝撃は、ここ10年ほど無い。
ガスパッチョは、トマトの酸味とドロドロ感が絶妙で、今までペルーが一番だったピスタチオジェラートは、遥かにラトビアの方が上だった。ピスタチオの濃厚さ、そして豊潤さの密度が違う。
ここからが本番。
鳥料理と言えば、やっぱり水炊き、名古屋コーチンや軍鶏、ペルーのグランアスール(鳥の丸焼きや)が3強だったが、堂々の一位にリガの鳥の薫製が入った。
市場へ行くと、新鮮な魚介や肉がずらりと並び、その横に同じくらいの料で、薫製が陳列される。チーズ、魚、肉、何でもござれ。多分、薫製大国のお隣ロシアの影響だと思われる。
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鳥の薫製を一口食べると、煙の浸み具合、肉のジューシーさ、そして肉の奥まで味が均一に浸み渡っているのだ。
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ラストは鰻料理。
西(蒲焼)の3強は、みよし亭、しげ吉、加茂or柳家
東(蒸し焼き)の3強は、神田川、桜家、友栄orせしも
でも、東西の美味さを、はるかに凌ぐ鰻が、ラトビアのリガにいた。
鰻の薫製。
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一口食べて、目の色が変わり、無我夢中で食べた。何度も何度も、鰻の肉にしゃぶりついた。
そして、次の瞬間、輪切りにされた鰻に身震いがした。
有難い。
価値観でも、友人知人の交友関係でも、仕事でも何でもそう。
凝り固まって、ルーティン化するのが一番怖い。
それらが普通になってしまうのが、僕は嫌。
いつも、動いて、流れて、変わっていきたいと思う。
神様が、プレゼントしてくれたのかな。食はまだまだ深いって。
さらなる探求をしようと、心の底から新たな欲求が湧いてきた。
               ノムラテツヤ拝
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