写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

高嶺の山

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自然は母性のゆりかご。
山々をもし性別で分けたら、やはり女性になるのだろう。
山岳信仰にも女人禁制も多いことだし。
大好きな山岳民話がある。
富士山というプライドの高い女性の神様と、八ヶ岳というおっとりした女性の神様。
富士山が神様に聴く。
「わたしたちのどちらが高いの?」
神様は困って、半分に割った竹を富士と八ヶ岳の頂に乗せて、真ん中から水を流した。
すると富士山の方へ水がしたたり落ちてしまう。
激怒した富士山は八ヶ岳を許せずに8つに割ってしまう。そこから八ヶ岳と富士は仲が悪くなり、どちらが見える日は、もう片方は雲の中に隠れてしまうという。
グリンデルワルトから、車を列車に乗せてショートカット。ツェルマットの最寄りの村・タッシェの駐車場に車を置いた。
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ここから先は排気ガス規制のため、車の立ち入りが全面禁止されているのだ。
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タッシェから列車でツェルマットに入ると、そこは一大観光地だった。
ポックポックと石畳の上を馬車が走り、世界中のブランド店が所狭しと並んでいた。
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教会から宿へ登っていく道で、初めてここを世界観光地に知らしめる張本人、マッターホルンを遠望した。けれど雲が巻いているため、頂上付近は隠れていた。
夕方、撮影に出掛ける。
マッターホルンのエネルギーを感じ、それに少しずつ近づけていく。
初めての山ってやっぱり難しい。
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近づいた、ピッタリ合った、と思っても何故かずれる。
どうしてだろう。
再度、ゆっくりと合わせていくと、ズレる意味が分かった。
マッターホルンが、合わせたと思うと、するっと変化して、また別の気を纏うのだ。
まさに高嶺の花・マドンナ。
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プライド高き、富士山タイプなのだろうか。
太陽がどんどん地平線へ近づき、最後まで僕はマッターホルンにもて遊ばれた。
てっぺんは一度も見せてもらえず、燃える雲だけが印象に残った。
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「一筋縄ではいかないな」
帰り道、ツェルマットの夜景を見ながら呟いた。
何か変化をつけてみよう。
明日の朝、出直すことを決めて、僕は宿へ戻った。
                ノムラテツヤ拝
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