初舞台2016-09-28 Wed 21:44
![]() ヨーロッパの旅の途上、出来るだけ頻繁にFacebookにアップしたつもりだが、旅と記事とのタイムラグは常にあった。 実を言うと、3ヶ月の旅は無事に終わり、数日前に帰国した。 そこから渋谷でブータンの講演会をさせてもらい、その後は軽井沢へ・・・と色々あったけれど、それはまた次回。 ヨーロッパの旅の最後も急いで書きたくないので、明日以降丁寧に綴っていくつもりだ。 今、書きたいのは「舞台」のこと。 僕が出るわけではない、もちろん。 2週間ほど前、可愛がっている友人であり俳優でもある林遣都とLINEをしていた。 「いつ戻ってこられるんですか?もしお時間があれば、僕の初舞台見に来て頂けませんか?」とあり、日程調整を何とかして、行ける旨を連絡すると、「今回は僕の方で招待させてもらいます。関係者入口で名前を言ってもらえれば大丈夫です」と返信が来た。 これはヤバイ。遣都からの招待ということであれば、這ってでも行かねばならない。 遣都との出会いは約3年前に放映されたチリの花園を追う2時間のネイチャリングスペシャル。その番組ロケで出会った。 その頃、彼は少しだけ人生の溝に入り込んでいたので、毎夜一緒にお酒を飲みながら話を聞き、それらを笑い飛ばした。それ以降の付き合いだ。 東京で何度か飲んだり、藤沢までやって来たり。 その彼の初舞台に、昨夜、出掛けた。 場所は渋谷のBunkamura、シアターコクーン。 綺麗な夕焼けが空に広がる中、駅から東急へ向かって歩いた。やがて夜の闇がゆったりと波のように押し寄せ、東京のネオンが妖しく光り始める。 関係者入口で名前を言ってチケットを貰おうとすると、一人の女性が近づいてきた。 「いつも林がお世話になっています。お話はよく伺っています」 遣都の敏腕マネージャーだった。 どうもどうもと彼の馬鹿話をして盛り上がり、最後に「終演後、A2出口でお待ちしております」と言われて、舞台会場へ入った。 ざっと見渡して、収容人数は600~700人ほどだろうか?実は生まれて初めてのシアターコクーン。作りはとってもシックで何にでも似合うように作られていた。 30分前に開演し、続々と観客が集まってくる。9月6日~28日まで続いた舞台。1舞台が約3時間、それらが24回もある強行スケジュールも、今日の9月28日が千秋楽。 20~30代の客が次々に入ってくると思えば、マダム軍団も参戦する。色々な年代がウキウキしながらパンフレット片手に入ってくる姿を見ているだけで幸せになった。 舞台の名は「家族の基礎」。 開演前にアナウンスが入り、始まると一気に照明が落とされた。 ビックリした。 まず舞台なのに、VRやプロジェクションマッピングもふんだんに使われることに。そしてセットの小物がとても細やかなこと。鹿のはく製やオスカー賞のトロフィーみたいなものが何気ない場所に置かれていたり。 場面はどんどん変わり、天才な息子役の遣都がタートルアンブレという亀甲模様の傘を発明し、それが爆発的なヒット、一家が裕福になるところまで怒涛のように流れた。照明も完璧で、出演者たちの影まで計算されている。 立ち位置が同じでもバックのセットが変わることで、演者の性格が変わり、ハラハラドキドキ。 そしてセリフの無い時の遣都の動きに、僕は目を瞠った。在り得ない派手な服を着ながら小刻みに震える。やるせない気持ちを体の内 側から爆発させ袖をギュッと掴んだかと思えば、不安感を視線の上下でうつろに見せたり。至る所に遣都の初舞台にかける意気込みと気持ちを感じさせて貰った。 話の内容は家族に怒る悲劇、喜劇の起承転結。それらが時代を重層的に組みわせることで、最初に蒔いた種を話を追うごとに引っかけ、起承転結をより鮮やかにさせていく。 終わった時には、何が言いたいのか、見せたいのか、監督の想いがしっかりと胸の真ん中に突き刺さってくる舞台だった。 「家族の幸せ。それは一体何なのか?」 その答えを教えてもらった。 終演後、マネージャーと一緒に楽屋へ向かって、遣都と再会。 「よく頑張ったな!」 そこには出逢った頃からは想像できないほどのキラキラした遣都が立っていた。 今日の千秋楽はどうだった? きっと伸び伸びと楽しんだんだろうな。 お疲れ様。しっかりと休んで、体調を整えるように。 一緒に美味い物でも、食いに行こうぜ! ノムラテツヤ拝 ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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