写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

縄文杉へ

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漆黒の朝、玄関から出ると、あまりの空気の濃さにむせた。
柔らかい氣が体をギュッと抱きしめ、そよ風が頬を撫でていく。
そうそう、この感触こそが、屋久島の真骨頂だ。
ネコバスのように明かりのついたバスが宿の前で待っていてくれる。
午前4時。
貸切バスで、僕たちは出発した。目指すは荒川登山口。
6年ぶり、そして5回目の屋久島だ。
今回も、全てを受け入れ、飛び込んでくる風景を丁寧に掬い取らせてもらおう。
ヤクスギランドから山へ入るにしたがって路面が濡れてきた。
ワイパーが動く。
この雨の豊かさこそが、深く美しき森を作り上げるのだ。
それにしても、昨日、聴いた話が気になる。
「今までガイドした中で、ここまで水が多かったのは初めて」
それは熟練ガイドの呟きだった。
荒川登山口に着く頃には、雨は本格的に。
行くか? それとも行かないか?
振り返ると、太極拳メンバーたちは、上下のカッパを羽織っている。
ここで止めるとは言えないなぁ。
30分ほど待っても一向に止む気配がないので、ヘッドランプ片手にトロッコ道へ出た。
僕は目の前の光景に目を瞠ることになる。
何とトロッコ道が、雨によって水没しているのだ。全面鏡張りのような光景。今まで6回ほど縄文杉へ登っているが、こんなことは初めてだった。
枕木の上を、慎重に一歩一歩渡っていく。トロッコ道が終わって、山道に入ると、今度はドロドロのグッチョグチョ。通常なら初級コ
ースが、今日は中級コースに変わっていた。
登り始めて5時間後、僕たちはようやく縄文杉の前に立った。
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Oさんは、見るなり、爆泣き。
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ボロボロ、ボロボロ、と大きな涙の粒を流されていた。
それぞれの心の内を、縄文杉を通して見せてくれる。
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霧に浮かぶ姿は、まさに屋久の森に住む神の姿と重なった。
               ノムラテツヤ拝
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