写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

憧れの杉

DSC05474.jpg

憧れの屋久杉があった。仮に名前をRとしようか。
その杉は、一般登山者禁止の道沿いにあるという。
数年前にひっそりと参道は整備され、今も原始の屋久島の姿を留めていると聞けば、行かないわけにはいかない。
写真家として取材申請をして、何度かやり取りした末、ようやく許可が下りた。
笑えるほどガタピシのオフロードを走ったところが登山口。整備された道を一気に登ると、30分ほどで山の中へ入っていく。殆ど人が入らない道は、石の上にビッシリと苔がはびこり、上へ上へ続いていた。
屋久島はあまりに森が深いため、人が手を入れなければ、すぐに苔むす森へ還っていくのだ。触ってみると、ふっかふか。キラキラ光る雫が手の上で踊った。
DSC05544.jpg

猟師が置いたのだろうか?途中の岩の上に、ヤクジカの骨が綺麗に並べられていた。
DSC05600.jpg

確実に進む季節。森はゆっくりと秋へ向かい、もみじも黄色く色づいていく。
DSC05631.jpg

樹幹が腐りトンネルになっている巨木や、天へ突き上げていくような立派な一本杉。僕はそのひとつひとつに「美しいね」と声をかけていった。
DSC05694.jpg

だからだろうか?森が僕の波長に合わせてくれ、力を使わずとも引っ張り上げてくれる。スイスイ、スイスイと上がっていける。
DSC05708.jpg

登り始めてから3時間弱。
僕は目的の杉の前に立っていた。
DSC05748.jpg

DSC05773.jpg

威風堂々、そして妖艶さを纏った屋久杉「R」。
DSC05824.jpg

ぐるりと回ってみると、立ちすくむような光景が現れた。
森の中を、まるで生き物のように霧が静かに舐めていく。
すべてのものが、僕たちをじっと見つめていた。
                ノムラテツヤ拝
DSC05845.jpg
ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン人気ブログランキングへのクリックをお願い致します!以下のライオンボタンの上でクリックしてみて下さい。吠えます!
人気ブログランキングへ

テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

日本 | コメント:2 | トラックバック:0 |
<<新たなる屋久杉 | ホーム | 至高の猟師店>>

コメント

屋久島の杉というのは、一本の樹というよりは、巨大なうねりの集合体のようですね。
命の螺旋の現れに思えてきます。
それにしても屋久杉R、凄いですね。
何故だか、マチュピチュのマザーロックを思い出しました。
2016-10-28 Fri 23:26 | URL | ずま [ 編集 ]
なるほど、さすがですね。
マチュピチュのマザーロックと重なるなんて。
ずまさんは凄いなぁ~
2016-10-31 Mon 16:20 | URL |  野村哲也 [ 編集 ]

コメントの投稿















管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

| ホーム |