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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

昆明の食

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この感覚をしばらく忘れていた。
やっぱり中国って凄いわ。
「新しいこと、予想外なこと、驚かされること」
中国へやって来ると、それが怒涛のように押し寄せる。
空港から駅までのバス乗車時、横のおっちゃんの沢庵と味噌を混ぜ合わせたような体臭にまずボディーブロー、後から乗って来た人が自分の席だからとお尻を割り込ませてくる様を見て倒れそうになる。
当たり前だと思っていることが、実は当たり前でないという現実を、いつもこの国は見せてくれる。ある意味、自分の小さな枠をあぶり出してくれるのだ。
昆明のホテルにチェックインし、近くの屋台街をぶらぶら。美味しそうな匂いが立ち上る店へ入った。回鍋肉、ピータンと豆腐、カイラン炒めに、青島の純生で。味は薄味。でも、後味がしっかりと続いていく。これは、料理にひと手間かけている証拠。3皿とも悶絶級の美味しさにノックアウトされた。
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ひと眠りしてから、朝は雲南名物の米銭屋を探す。簡単に言ってしまえば、米で使ったベトナムのフォー(米麺)だ。100m歩いたら3軒の米銭屋がある密集ぶり。店頭で蒸籠が詰まれた店に決めた。
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モクモクの蒸気をかき分けて、饅頭と米銭2種類、醤油玉子を注文。
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いんやぁ~、どれをとっても、嫌になるほど美味い。
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脳がボーっとし始め、今朝もしみじみ感じ入る。見よ、この中国人たちの食べる真剣さを、体から漲る力強さを。食は作る側と食べる側の絡み合いで、一大文化が作られていく。中華料理は勿論世界三大料理の一つに数えられるが、世界中の伝播率、値段の安さと美味さで比べたら、ぶっちぎり世界ナンバーワン。
「美味しいか?」
食べていると、皆が話しかけてくる。それもまた、極上の隠し味になることを、彼らは身をもって知っているのだろう。
「普通なんて面白くない。どうせやるなら、どっちかに吹っ切れろ!」
次々と店を出ていくおっちゃん達の背中から、そんな言葉をかけてもらっている氣がした。
        ノムラテツヤ拝
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