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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

カリブーのいのち

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氷の結晶ごと、六角形の雪印マークで落ちてくるアラスカの雪。
森の中で突然、影が揺れた。薄茶色の体躯に、白い吐息。カリブーだ。日本ではトナカイと言った方が認知度が高いかな。
アラスカの大自然を語る上で、カリブーを外すことは出来ない。
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季節移動でカナダから北上するカリブー。その肉は原住民たちの貴重なたんぱく源となり、皮は衣服や靴として重宝された。角は土の養分となり、それらが豊かな森を作り上げていく。
自然の大きなサイクルの中で、カリブーの果たす役割は大きい。それを実感していたからこそ、アラスカを愛した星野道夫は、カリブーの写真集を生前に作ることをしなかった。ライフワークとして撮り続け、最後の集大成として大切に温めていた。
食べ物が無くなる冬、カリブーは木の芽や樹皮を食べて、やり過ごす。体力のないものは力尽き、カラスやリンクス、キツネたちを生かしていく糧となる。
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自然界の中に身を置くと、いつも大切なことが湧き上がってくる。
この世に不要なものはひとつもなく、すべては何かのためになっている。あなたも、僕も、今はまだ分からなくても、必ず誰かのために役立ち、誰かのために生きているのだということを。
            ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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