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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ヤマネコ

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西表島には、ネコ飛び出し注意の看板が沢山ある。
動物注意の上にネコが、場所の記号と共にイラストが。
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そして道路にまで「ネコ注意」の白文字が書かれていた。
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夜行性のヤマネコは、夕方と早朝に道路に出てきて、事故に遭ってしまうケースが頻発しているらしい。
昼間に少し宿で仮眠して、夕方から再度ホタルの撮影へ。
フロントガラスには、雨粒がパツパツと当たるが、いずれ止むだろうとタカをくくっていた。が、夕日の時間になると、さらに雨脚は強くなり、激しいスコールに。行くか、行くまいか迷ったが、とりあえず出かけてみる。
10分もすると、全身ずぶ濡れ。20分で現場に到着した時は、南国の西表島で震えた。でも、と思う。この雨が、これだけ鬱蒼としたジャングルのような森を作り上げているのだ。
自然はいつも、今の自分に合ったものを、絶妙のタイミングで見せてくれる。
それは遅すぎることも、早すぎることもない。
ホタルが一匹、濡れた葉の上で光り出した。ヒメボタルは、オスもメスも発光するが、オスが交尾を促すために飛び回り、メスは光りながらじっと待つ。
近くのクワズイモの葉っぱを抜いて、傘代わりにして、撮影を開始。オスが葉っぱから飛び立ったと瞬間、雨に打たれて地面に叩きつけられる。裏返しになり、足をピクピクさせていた。もう一匹が、さらに一匹が、とまるで神風特攻隊のように飛び立っていくが、容赦なくスコールが叩いた。
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みるみるホタルたちは地面で息絶えていく。まさに蛍の墓だ。
はっとした。今年のホタルのピークは昨日、今日から減少していく。その狭間を自然は見せてくれている。何も無駄なことはなく、生命は連続して命のバトンを渡していくのだ。
1時間ほど撮影したが、光の乱舞が写ることは無かった。
帰りすらが、道脇に黒い影が通った。慌ててヘッドランプを照らすと、そこには山の神が立っていた。
          ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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