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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

α9

α9カメラグランプリ

御目出とうございます。
このたび、ソニーの最新機種α9が、カメラグランプリ2018大賞を受賞しました。
今日はカメラとは一体何なのか?から書き出してみようと思う。 
フィルムカメラの時はフィルムに光を透過させて現像液で色を定着させた。それに対してデジタルカメラはイメージセンサーで光を取り込み、画像エンジンで写真に処理していく。では、このイメージセンサーは何処で作っているのか?それ
が日本の雄・ソニーだった。
他にイメージセンサーを作っている会社はカメラメーカーだとキャノンしかない。でもその差は約2年、ソニーが進んでいるという。そう、勘の良い方ならもう分かるはず。
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キャノン以外のカメラメーカーの殆どが、ソニーのイメージセンサーを購入しているのだ。アイフォンも例外でなく、2016年のイメージセンサーの世界シェアは何と45%(2016年度)、半分を占めるほどに成長しているのだ。
その自社センサーを誰よりも知り尽くすソニーが、もしレンズとボディを作り上げたら「世界一のカメラメーカー」になれるのでは? それが10年前、ソニーがミノルタのカメラ部門を買い取った時からの野望だった。
ミノルタ時代からの名前αを引き継ぎ、レンズはカールツァイスから、ボディは2強のニコンやキャノンから学ぶことで、真骨頂のカメラが生まれていった。
フィルム時代から続いたカメラ内の鏡を無くしたミラーレスカメラ。ボディは小さくなり、異様に高感度が強くなったα7Sの発売(4年前)と同時に購入した。
隠すことはないので書くが、カメラの手ほどきをしてくれた父、兄の影響で、僕は写真を撮り始めた15歳からひたすらニコンを使ってきた。フィルムカメラはF4→F5→F6、デジタルになってからはD2→D3→D4まで使ってきた。堅牢なボディに無骨なレンズ、手堅い写りが、長年僕の仕事を支えてきてくれたのだ。
写真家にとってボディは絵具の色、レンズは筆だと常々思っている。ソニーは高感度にも耐えられる奇跡の色と極めて良質の筆を作り上げた。
旅の撮影はあっという間にソニーが主となり、やがてニコンは僕の部屋で眠るようになった。カメラは使ってもらってこそ価値がある。少しの迷いはあったけれど、手持ちのボディとレンズすべてを友人知人に売却した。
そして2017年、満を持して、一眼レフに引導を渡すα9が発売された。圧倒的な高感度、撮影時のブラックアウトフリー、秒20コマの高速撮影に加え、特筆すべきは、そのフォーカス追跡能力。瞳AFで常に瞳だけを追い続ける技術は、プロの技を軽々と抜き、これはプロのために作られたのではなくプロを殺すための武器なのでは?と疑うほどの出来栄えだった。動物もコンティニュアスAFで確実に追跡し、今までピンボケしていたカットも、確実に目にピントが当たるようになった。
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「まさにα9はAIを積んだカメラ」だと、発売時から現在までαアカデミーや店頭セミナーで幾度も話してきた。AIは未来ではなく、カメラ業界には、もう押し寄せているのだと。
これからは一眼レフカメラが消えて、ミラーレスカメラに取って代わっていく。理由はひとつ。α9はミラーレスの得意分野を更にブラッシュアップさせ、一眼レフの得意分野を全て凌駕したのだから。
2018年のカメラ大賞受賞、本当に御目出とうございます。でも、日々使っている者としては、当然の結果と受け止めています。
PS,写真はすべてα9で撮影。
ノムラテツヤ拝
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