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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

時代のちから

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動物写真の時代が変わった。
北極の旅で、しみじみとそう感じた。
15歳の時、北アルプスの涸沢で見た紅葉の眩しさに心を打たれ、写真というものに興味を覚えた。それから一気にのめり込み、20歳の時、写真家の星野道夫さんと出逢うことで、人生の道が明確に決まった。
「写真で生きていく」。
フィルムの時代は、夜は勿論、朝方、夕方は必ず三脚が必須。ISOが50~100と低感度なので、どうしてもシャッタースピードが遅くなりブレてしまう。
だから、熊の島(カトマイ)で撮影している時も、夕闇が迫る頃には皆、撮影を終えて、夜は寝た。
しかし、デジタルになると、高感度が一気に上がる。フィルム時代では1600が最高だったものが、今は常用で2万。最大では50万まで上げることだって可能だ。となると、真夜中の撮影でも手持ち撮影が可能となり、動物や風景写真で撮れない時間帯はもうない。つまり「写真家は寝るな!」ということ(笑)。
白夜でも曇ると暗くなる。遥か彼方に親子熊の姿が。
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お母さん熊に小熊が2頭。それらをギリギリのシャッタースピードで追う。昔なら絶対に撮れなかった写真が、今は技術の進歩のお陰で追うことが出来るのだ。
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海辺に現れた別の熊は、蒼き棚氷の前に現れては、また霧の中へ去っていく。
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連日連夜のシロクマデー。僕はいつまでもシャッターを切り続けた。
        ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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