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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

ゾウのうた

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ゾウが真っすぐこちらへ歩いてくる。
ザッザッと、玉砂利を蹴る音が重奏し、それに比例するように僕の胸も高鳴る。3,2,1m、まさに目の前を横切る瞬間、その深みのある茶色い瞳に吸い込まれた。
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僕は以前に、この瞳を見たことがある。目を瞑って記憶を探ると、それは海の王者クジラと氷の王者シロクマだった。食物連鎖の最上位に立つと、その強さゆえか、優しさゆえか、瞳が慈悲深く見えてしまう。
ライアルワトソン著の「エレファントム」では、南アフリカのナイズナの森に生きるゾウが、南部に広がる海へ旅をする。そして大海原を見下ろす崖上から低く喉を鳴らすと、海が割れ、そこから漆黒の巨体が姿を見せた。マッコウクジラだった。クジラは飛沫を上げて、海の中でクリック音を響かせ、優雅に歌うと、その振動を感知し、ゾウも体を震わせて歌った。時間にして、わずか数分の出来事だったという。
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「陸の王者」と、「海の王者」。彼らにだけ共有できる立場と愛の深さがあるかもしれない・・・。という一文で本は結ばれている。
もし同じ瞳をしたシロクマがその場にいたら、三位一体の愛の歌が交わされるのだろうか。想像するだけで、涙が溢れそうになる。
             ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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