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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

全豪オープン

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魂の震える試合だった。
大坂なおみ(日本)対ペトラ・クビトバ(チェコ)だ。
1セット目は、二人の良いところを存分に出し切り、どちらもブレークさせず。6-6から最終ゲームで、苦しめらていたクビトバのバック側サーブをリターンに成功。そこから一気に1セット目を奪った。
2セット目は完全に大坂なおみペース。相手の得意なところを、ひとつひとつ我慢強く潰し、5-3でリード。9ゲーム目も40-0。誰も目にも大坂の優勝すると確信した瞬間、大坂の顔からふっと集中力が消えた。
あと1ポイントで全豪オープン優勝。そのプレッシャーなのか、信じられないことが起こる。クビトバは冷静に諦めず返し続けると、大坂のミスが続き40-40のジュースとなり、9ゲーム目を取られてしまう。大坂も、自身が許せなかったのだろう。時折、溢れる涙を腕でぬぐい、緊張も集中も切れてしまう。10、11ゲームもダブルフォルトからリズムを崩し連取され、6-5で2セット目をひっくり返された。
甲子園に魔物がいるように、グランドスラムにも魔物がいるのを、全世界の人が目の当たりにしたことだろう。
3セットに入る前に、大坂がトイレ休憩。この間で、少しでも落ち着けると良いけれど。切れた集中力をまた繋げるのかが勝負の分かれ目だった。
立ち上がりは、まだバランスが悪かったが、相手のサービスをブレークして1-1。耐えて忍んで、自身の気をまた繋ぎ始めた。ゲームとゲームの間に、遥か遠くを、焦点をずらして見ている。誰かがきっと教えたのだろうな。宙を見つめて、心を外へ飛ばして自分を俯瞰するのだ。目を開けると、そこには静かな凄みが生まれていた。対峙している相手は、きっとビリビリしたものを感じたことだろう。
2セット目での失敗を繰り返すまいと、また一皮を剥けた感じ。口をへの字に結び、まるで達磨大師を連想させる。難しいショットの連続させ、角度とスピードを変えてエースを連発。困難な方を選び、難しいことをいとも簡単に決めてみせる。戻ってきた。5-4まで死闘を繰り広げると、突然大坂の目がギラギラと光り始めた。
雨がロッド・レーバー・アリーナのセンターコートへ落ちてくる。祝福の聖なる雨。ラストのゲームは、エースにつぐエース。40-15のチャンピオンシップポイントから、一気に決めて、うずくまった。
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優勝会見もやっぱり大坂らしい。
「みなさん、こんにちわ。人前で話すのは苦手なので、何とか乗り切りたいと思います。ペトラ、本当におめでとうございます。あなたと対戦したいとずっと思っていました。グランドスラムの決勝であなたと戦えたことを本当に光栄に思います。そして、ごめんなさい。ファンの皆さま、来て下さって有難う。とっても暑いので」
と、なぜか優勝トロフィーを台へ戻し、
「ずっと暑くても皆様見に来てくれて、本当に感謝しています。そしてトーナメントディレクター、スタッフの皆様にも感謝します。そして私のチーム、本当にあなたたちがいなければ、この2週間乗り切れませんでした。チームとして感謝しています。ちゃんとメモを読んだのですが、何を言うのかを忘れてしまいました。みなさん、有難う」
周りに感謝を伝える、何ともほんわかした優勝スピーチ。
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大坂なおみさん、全豪オープン優勝おめでとうございます。そして世界ランク一位の景色をぜひ僕たちに教えて下さいね。
        ノムラテツヤ拝
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