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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

吉田松陰先生

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山口県萩市を訪れた目的、それは敬愛する吉田松陰先生の息吹を感じること。
人の想う気持ちや熱き思想など、後世に残したものは必ず現場に降り積もる。それは書物の中、人から聞いた話では決して分からぬ真実。まさに百聞は一見にしかずの世界だ。
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吉田松陰は、長州藩の名だたる志士を育てたことで有名だが、教えを説いた期間はたった1年半と短い。どうやって、そんな短期間で人を劇的に変え、明治維新に繋げていったのか?
その手掛かりは、やはり現場の松下村塾(しょうかそんじゅく)に隠されていた。
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吉田松陰の残した名言が数多く句碑に刻まれる中、僕が感銘を受けたのは2つ。
「学は人たる所以を学ぶなり」
「道の精なると精ならざると 業の成ると成らざるとは 志の立つと立たざるとに在るのみ」
松陰博物館にも寄ってみると、更にここで何が行われていたかが見えてくる。
江戸で佐久間象山、安積艮斎に師事した後、ここで久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文、山縣有朋など多くの長州志士に影響を与えていく。驚くべきことに、その当時としては主流の師匠が弟子に教えるというスタイルではなく、松陰が弟子と共に意見を交わして作りあげ、文学だけでなく、登山や水泳、様々な中で自分を磨き上げていく「生きた学問」。そこに一貫しているのは、今の現状を冷静に見つめること。そしてなりたい自分の最も高いところに志を置くことだった。
日本一を目指す人は、ほぼ日本一になれない。それは脳科学でも実証されているが、どれだけ努力しても、人間は目標の少し下で人生を終えることが多いのだ。であれば、世界一を目指せばいい。世界一になりたいのであれば、宇宙一を目指せば良い。そうやって自身の志を最も高いところへコントロールすることで、なりたい理想現実を自身の手に引き寄せていく。それを吉田松陰は身を持って知っていたのだ。
その上で大切になってくるのが、吉田松陰が生涯を通して伝えた自立学習。自他を学び、自分で考え、選択すること。たった1年半ではなく、1年半も人生の指針となる生き方を学んだ志士たちは、その後、何かに悩み躓いた時、心の中の吉田松陰と対話をしてから、前へ進んで行ったのだろう。
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憧れの萩にようやく来られた。僕は手を合わせ、頭を下げた。
         ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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