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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

マルタ焼き

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マルタ島には、ソルトパン=塩田がある。
今現在、135カ国を旅した中で、僕が最も好きな塩は、インカ時代から連綿と続いたマラスの塩だ。ウユニ塩湖の塩も美味しいが、マラスと比べると、どうしても深みが足りない。
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世界中の塩田を食べてきた者として、マルタにそれがあると聞けば黙ってはいられない。
ガタガタのオフロードを走り、突如、海際に現れるマルタ塩田。天然のライムストーン(砂岩)が波によって削られた、自然が作り上げた棚。
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それを人間が利用して、天日干しをしたものが極上の海塩となる。車から降りると、灼熱の太陽にクラク
ラする。暑さが異常に苦手な僕にとっては、地獄のような時間帯だ。海の縁に立り、周りに出来た塩の結晶を口に含む。
あら? あらら?
もう一度食べて、確信する。これは美味い! どこかマラスと似た深みがあり、塩の中にミネラルの甘みがギュギュっと凝縮されていた。
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「これで焼き鳥作ったら美味しいだろうな」とハート型の結晶を見ながら思い浮かべるが、ふと我に返って空を見上げる。
今、神様が上空から僕を見たら、焼き鳥の丸焼きならぬ「マルタ焼き」となり、周りには極上の塩田が。危ない、危ない。食べられないよう、早く車に戻ろうっと。
            ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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