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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

絵本の世界

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「野村くんがどう思ったかなんて、子供たちは興味ない。体験したことを説明せず、幹だけを語ること」
僕が28歳の時、絵本とは何かを、敏腕編集長に叩きこまれた。
「絵本は何度も何度も読み返すもの。だから一語一語言葉を丁寧に編むのは勿論、1回目、2回目と再読しても、新たな発見が見つかるようなものを作らなければ紙の無駄だ」。
若き僕にとっては、衝撃的な言葉だった。そして何度も繰り返し言われたのは、「どうしてこの言葉を選んだのか?」という問いかけ。
「例えば『7名が登頂した』と『7人が登頂した』。この違いが分かるか?」
僕が首を横に振ると、人は団体で、名はそこに個性が入るという。だったら、どちらの言葉を選ばなきゃならないか?
絵本なんて、言葉が少ないから簡単だ、とタカをくくっていた僕には、目から鱗。「絵本は世界で最も丁寧に編まれた本」、そう確信させられた。
大切な子供たちが、最初に目にする本。だからこそ、絵本作家は丁寧な言葉で、ワクワクする構成を、命を削りながら考え作り上げるのだ。でも、最も大切なことは、子供たちに何を伝えたいかという自身の熱き想い。どうしても、何がなんでも伝えたいことだけが、絵本になっていくと信じている。
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今まで、福音館書店で「砂漠の花園」、「100年に一度咲く花」、「デナリ国立公園」、「イースター島」、「ナミブ砂海」と5冊を編んできたが、どれもが、作るのにとても苦労した思い出深い作品だ。そして6冊目が来年5月に出版予定で、現在、それらを編みこんでいる最中。
小さなもの、身近なものばかりが題材になる昨今の絵本業界。だからこそ、広いもの、大きいもの、珍しいものを僕は子供たちに全力で届けたいと願う。そんな長年の夢が叶い、6作目の絵本の舞台は「地球」。どんでん返しも盛り沢山で、何度読んでも新たな発見や想いが生まれる構成になった。
文章が校了し、レイアウトから色校へと詰めに入っていくが、今回も気を抜かず、最後まで全力で走り抜けたいと思う。
子供たちの手に取るものに関わらせて頂ける有難さに、心から感謝する。僕が10歳の少年時代に読みたかった本が、2020年に陽の目を見る。
                ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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コメント

先日、図書館で子供の読み聞かせ用にイースター島を借り、拝読しました。大人の方が夢中になり、読みながら、へー!おもしろーい!とおもわず声を出しちゃいました。
また絵本を作成中とのこと、とても嬉しいです。ワクワクするような絵本を楽しみにしています。
2019-11-07 Thu 00:09 | URL | [ 編集 ]

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