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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

丁稚のすすめ

丁稚のすすめ横

大好きな家族が横浜に住んでいる。
付き合いは、もう10年ほどになるだろうか?
20代前半の頃、友人Aさんの紹介で、秋山家のみんなと出逢った。
秋山利輝(あきやま としてる)さんは、自分自身がすご腕の職人でありながら、高校を出たばかりの若者を8年かけて丁稚させ、江戸時代の奉公さながらの方法で、見事に一人前の職人に仕立て上げる秋山木工の代表だった。
「おせっかい、ずうずうしい、しつこい」は誰にも負けないと自負するだけあって、としてるさんの話には力があって、時に目から鱗が落ちるような事が多々あった。
あのときから社会の雇用制度も、景気も変わり、秋山木工は求人倍率10倍を超える人気木工会社となり、その模様がマスコミなどに何度も取り上げられている。そして、ついに、待ちに待った秋山さんの著書が幻冬舎から12月中旬に発売された。
「丁稚のすすめ ~夢を実現できる、日本伝統の働き方~」(幻冬舎) 1400円
発売日から年始にかけてイタリアに行っていたので、ようやく昨日手に入れ、今日一気に読み終えた。
まずは帯の裏に書いてある文字を紹介したい。

一人前の職人になるまでのつとめ
1、入社したら、男も女も全員丸坊主になる。
2、携帯電話と恋愛は禁止。家族への連絡手段も手紙だけ。
3、起床は5時前。一日の始まりはマラソンから。
4、食事はみんなで作る。残したときは「すみません」
5、大判のスケッチブックに1日のレポートを分かりやすく書く

としてるさんが職人に育て上げるために決めたルールが、大切そうに載せられていた。
自分のことが大好きで、何が起こっても、どんな状況にあっても、どうやったら感謝出来るだろう?と突き進んでゆく社長。
どうすればもっと自分の体も心も魂が喜ぶだろう?その答えが、世に良い職人を沢山育てていくことだった。
秋山木工に出かけると、いつもそこで働く丁稚の子たちの瞳に驚かせる。一人前の職人になった未来の像を思い描いているのか、いつもキラキラと光り輝いているのだ。
秋山さんの2人娘のRちゃんとNちゃんとも仲良くさせてもらっている。
Rちゃんの子供、Nちゃんの子供も、男の子がそれぞれ2人いて、Rちゃんの息子は、昔から本物の木工家具と職人に囲まれているからなのか、小学生にして、一枚板の本格的な机を作ったりする。
「これ、僕が作ったの!」。大きな瞳をクルクルさせて指差すTくん。
いまどき自分の勉強机を、自分で作る子供っているだろうか?
この10年間、としてるさんを見ていて思うのは、自分の中で隠さない、貯めないというシンプルでいて強靭な力だ。隠し持つとか、自分だけに留めておくということがない。いつでも求められれば、職人の技術と心、人間として大切なことも、ありったけをさらけ出し、その子を命を賭けて育てようとする。
68歳になった今でも現役の職人であり、経営者。そして去年は新たな命も育まれた。
「僕はね、周りからマグレで出来たって思われてるから、もう一人、子供を作ることを考えてるよ。でも凄いね。こんな時代の、こんな僕のところに、赤ちゃんとして天から来たっていうのは」
初めての男の子だからなのか、年を取ってからの子供からなのか、その話になるといつも目じりが下がる。
その頃からだろうか?逢うたびに、どんどん若返り、肌なんてピカピカしている。とても60代後半なんかには見えず、見えても50代後半くらい。
話も面白く、突拍子もない考え方をいつも失わない生き方のとしてるさんを、僕はとても尊敬している。
その自伝の集大成とも言えるのが、今回出版された本。
丁稚のすすめ、という本の題名も良いけれど、幻冬舎らしいデザインも素敵。
本のソムリエの清水克衛氏が「感動しました!日本人は読まなきゃダメです!」と勧めているのも頷ける。
いつも自分が新しい本を出すと「がんばれ」と声をかけて、たくさん売ってくれた秋山社長。
今度は、僕の番ですね。
秋山さんらしい、和の心、江戸の粋がたくさん詰まった宝箱のような本でした。
もしご興味ある方がいらしたら、ぜひ手に取って読まれて下さいね。
僕の方は、紀伊国屋に100冊ほど注文。明日には届くことになっている。
さぁ~、周りの人たちに、ご縁のある人に配ろうっと。
秋山さん、これからもみんなのために、僕のために、光り輝いて進んで下さいね。
あなたに出逢えたことに、心から感謝して。
                             ノムラテツヤ拝
丁稚のすすめ縦
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