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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

インカの聖殿

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過去10年間、日本人が行ってみたい世界遺産の堂々1位は、ペルーにあるインカの聖殿「マチュピチュ」だ。今日、数えてみたら、今まで訪れた回数は33回。阪根ひろちゃんは、100回を軽く超えているから、今生で追いつくのは難しいかな。
毎度、毎度、マチュピチュは素敵な姿を見せてくれるが、最も印象に残っているのは、やはり一番最初に出かけた時だろう。
今から24年前、21歳の僕は、なけなしの金を握りしめ、マチュピチュ直下の安宿にいた。夜の3時起床、漆黒の闇の中を歩き始め、インカ道を1時間ほど直登した。4時に入口へ到着し、門番が早めに開けてくれたと同時に入場。
息を切らしながら坂を登っていくと、眼下に霧の立ち込めたマチュピチュが広がった。東から西へ、まるで遺跡を舐めるかのように、純白の霧がゆっくりと流れていく。憧れの地でその静謐さと神秘さに見入ったのは勿論、その妖艶な姿を存分に見せてくれるマチュピチュという存在に深く心を揺さぶられた。
あれから毎年1回か2回、このインカの聖殿に詣でさせてもらっている。マチュピチュは、歴代皇帝たちの墓であり、様々な儀式が執り行われた夏の離宮。
この自然に溶け込むような設計は、インカ時代以前(プレ・インカ)の人たちが作ったことが最新データで証明された。
科学がひとつずつマチュピチュのベールを剥がしていくことで、また一つ、二つと新たな謎が深まっていく。世界で最も偉大な遺跡のひとつ、それがマチュピチュだ。
              ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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