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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

森の熊さん

森の熊さん

新たな本を作成するため、今日はスライドフィルムを見返していた。
デジタル世代の方々には想像できないかもいれないが、僕が本格的に写真を撮り始めた18歳の頃(1993年)は、フィルムの時代だった。それもプロ志望だった僕は、ネガではなく、リバーサルフィルム(スライドフィルム)を多用した。その理由はひとつ、印刷がネガよりも圧倒的に綺麗に出たからだ。ただし、デメリットもある。まずネガよりも適正露出を得ることが難しく、値段も高い。36枚フィルムだと一本安くて700円、スリーブ仕上げの現像も700円。つまり36枚で1400円ほど、単純計算でも一枚40円ほどかかっていた。だからこそ、シャッターを無暗に押すことは無く、ここぞという時まで、じっと我慢した。
フィルムを見返していると、その時の思い出がありありと思い出され、不覚にも涙が出てくる。敬愛する師・星野道夫を求めて、アラスカへ向かい、動植物たちの虜になっていた頃、兄貴分の写真家に熊の聖地へ連れていってもらった。初めて熊を間近で対峙し、その命の輝きに全身を貫かれた。母ぐまと小ぐまが森の寝床へ獣道を戻っていく。僕たちも息を殺しながら追っていくと、子グマたちが、木々の枝で遊び始めた。それを見つめる母ぐまの優しい視線。僕はこの時、生きとし生ける者に序列は無く、すべてが等価なのだと知った。そして地球という揺りかごに揺られながら、すべての生命は生かさせてもらっている事を確信した。
PS,浜鍋セットの反響は凄まじく、今日も20セットほど追加でお願いした。T旅館も幸せ、送られてくる方も幸せ、やはり皆が幸せなのが一番ですね。そして、新刊「ポリネシア大陸」は、皆様のお陰で売れすぎて、アマゾンの在庫が無くなりました。
               ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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