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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

わらしべ長者

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昔、ある一人の貧乏な男がいた。毎日真面目に働いても暮らしが良くならないので貧乏から何とか逃れようと観音様に願をかけると、「初めに触ったものを、大事に持って旅に出なさい」とお告げをもらう。男は観音堂から出るやいなや石につまずいて転び、偶然1本の藁しべ(藁)に手が触れた。
こんなで出だしで始まる物語は、有名な「わらしべ長者」だ。貧乏な男は、やがて藁しべ→アブが結び付けられた藁しべ→蜜柑→反物→馬→屋敷と長者になっていく。
昨日、大好きな芦川さんの話を書かせてもらった。その反響たるや凄まじく、娘さんのヒロコさんからも丁寧な返事を頂いた。有難いことです。その芦川さん話の中に、「ワイナリーのオーナーになりたい」と書いたが、その夢をちょっとだけ補足させてもらおうかな。
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南アフリカ共和国に2年間住んでいた時、僕はひとつのワイナリーに魅せられることになる。仮に名前をOワイナリーとしようか。そこはまるでドロミテ山脈のようなゴツゴツした山の麓に葡萄畑があり、素敵なワイナリーハウスが。大きな窓からは借景のような眺め、美しきカウンター、そして極上の白&赤ワイン。すべてが僕の理想通りで、社長に掛け合い、いつかこのワイナリーを僕が買うからと握手を交わした。
ワイナリーのオーナーになったら、やりたいことが2つある。秋に絞ったワインを、南アフリカに遊びに来てくえる友人、知人たちにこうやってふるまう。
「これ、つまらない僕のワインだけれど、呑んでみてよ」って。そして、友人が帰国するおりには、手で持っていけるだけという制限付きで、好きなものを何本でも持ち帰ってもらう。つまりは、世界中の仲間たちが集う、笑える場所、楽しい場所の一つを、南アフリカで作りたいのだ。
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有難いことに、僕らの世代は粒揃い。世界で活躍する魅力ある男性、女性が数多くいる。彼らがそれぞれの場所で、そんな場所を作ってくれたら、2つ目の目的である理想の生活が完成する。半年は世界中からの仲間を、ワイナリーでアテンドして、爆笑しながら過ごす。残りの半年は、世界中を旅しながら、彼らの作る理想の場でアテンドしてもらい、今流行りのもてなし方や、昔から変わらぬ国独自の真心を学び、それをまた次の半年間に生かす。そうやって、世界中のご縁ある仲間たちと、生涯地球を遊びきりながら、爆発的に進んでいきたいと願う。
昨日の文章の最終部を再記する。
「てっちゃん、やりたいことはなんだ?」
「ワイナリーのオーナーでしょ。ヘリで地球をくまなく空撮もしたい。そして周りの人が笑顔になり続けるような環境を作ること」
「分かった。てっちゃん、大切なことを言うからね。その想いはどんな人の前でも口に出して伝えること。人生は短いんだから、稼ぐことに気を取られて、やりたい本質を失っちゃいけないよ。お金はただの手段でしかないんだ。やりたいことを魂の中心に据えて、真っすぐに生きるんだ。そうすれば僕みたいなヤツが必ず、てっちゃんを応援してくれるから」
そして、今日、息が止まりそうなメールが届いた。
「哲ちゃん、芦川さんが、言ってる人、私、です。ワイナリーを、キヤッシュで、買えますよ!お手伝いをさせてください」
何度目を擦っても、やっぱりキャッシュという文字が飛び込んでくる。
「えっ、うっそ・・・ちょっと待って、待って」
メールの送信主は、いつも良くしてくれる、すこぶる格好良い御夫婦だった。
目指せ、わらしべ長者。やっぱり、口に出すことって大切ですね。僕はワイナリーのオーナーになるぞぉ~!!!
                  ノムラテツヤ拝
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