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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

魔界レストラン

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東京は魔界だ。
2年前、初めてこのお店を体験させてもらい、そう確信した。
大将が作り出す料理は、日本各地から集めた最高の旬素材。それをどっしりした技術と誰も考えぬ組み合わせで、奏でていく。
日本酒もワインも見たことが無いものばかり。あまりのショックさに、僕は尋ねた。
「僕、日本酒が大好きなのですが、どうしてこんなに見たことの無い美味しい日本酒ばかりが店にあるのでしょうか?」
大将は少しだけ考え、「それはお客様がそのレベルにいらっしゃるということでしょうか」
痺れたなぁ。上から見下ろすような視線ではなく、悔しいなら上がってきなさいという受容の眼差しだった。
今夜で4回目。日本の眼科医トップ3のS先生、I先生、O先生の三銃士とご一緒だ。

今日の献立もぶっ飛んでいる。
カラスミ キャビアサマートリュフサンド
赤目河豚白子焼き(三浦三崎)
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新物銀杏(福岡)
編笠茸冷製茶碗蒸し
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赤目河豚焼き霜
海亀コンソメ(小笠原)
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栄螺壺焼き(伊豆堂ヶ島)
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吉浜干鮑 髪菜 干し海鼠上湯煮込
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伊賀牛テール、アキレス腱ワイン煮込サマートリュフ(イタリアロマーニャ)かけ
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白ワイン ニコライホーフ ヴィノテーク2000年
赤ワイン ch.ラヤス ch.ヌフデュパフ2004年(現在もっとも入手困難なワイン)
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どれもこれもウマいのだけれど、全身を感動が突き抜けていったのが、最初のキャビアの甘さと、網笠茸冷製茶碗蒸し、そして伊賀牛テールのパスタだった。
今までベルーガ産のキャビアを食べても、その旨みの深さが分からなかったけれど、これなら何故世界三大珍味になるのかが理解できる。そして冷製茶碗蒸しには、秋田産のジュンサイがふんだんに盛られ、アミノ酸たっぷりの網笠茸から出る出汁でオレンジ色に染まる。その清涼感と滋味深さと言ったら。そしてラストのパスタでノックダウン。
僕が45年間の人生で、最も狂おしいウマさのパスタだった。
伊賀牛のテールに、脂身のアキレス腱、それらに鰹節削り器でヒラヒラにされたトリュフ片をたっぷりとまぶす。味はテールスープの上質な出汁、溶ける脂身、ナッツのようなトリュフが混然一体となり、無上のウマさで螺旋状に全身を包んでいく。
豊富な知識、尽きない遊び心、結束の強い仲間たち。日本トップの眼科医三銃士は、羨ましくなるくらい、素敵な大人像を醸し出していた。
そう、突き抜けている人は、一切偉そうにふるまわず、謙虚そのもの。そして皆イケメンだ。艶々の先生たちが還暦以上だなんて、信じられないもの。魔界の食事会が終わる頃、O先生と大将がなにやら打ち合わせ。
「えっ、先生は来週もこちらに来られるんですか?」
「うん、一時期は色々な三星レストランとかにも顔を出していたんだけれど、最終的にココが一番だと分かっちゃって」
驚いている僕を横目に
「O先生、去年は48回、この店に来られたんだよ」
S先生の言葉に、僕はただ呆然と立ち尽くした。
ノムラテツヤ拝
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