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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

16回目の親子旅

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「おとう、おかあ、これから毎年1回、僕が2人を世界中何処へでも招待するよ。だから一緒に外国を旅しよう!その代わり決まりが一つ。行き先は、すべて、おかあが決めてね」
西暦2000年、25歳の僕は、世界で最も愛する父と母と親子旅をすることに決めた。その記念すべき第1回目は、母が最も見たいと切望したアラスカのオーロラ。2人の頭上に、毎日毎日、呆れるほどカラフルなオーロラが降り注いだ。2回目はバリ島。生活の中に神を見る。神と共存する人々と触れ合い、聖なる地・アグン山を見上げた。3回目はペルー。阪根ひろちゃんに天野博物館でアテンドをしてもらい、マチュピチュやナスカ、パルパの地上絵を見た。ペルーの激ウマな食事に、母は目を細めて父は絶叫したなぁ。4回目はパタゴニア。アルゼンチンの尖峰・フィッツロイの麓を歩き、氷河のきしむ音、崩落するのを、父は飽きることなく眺め続けた。5回目はイグアス&イースター島。イグアスの圧倒的な水量に感嘆し、夜は満月の虹を見に出かけた。イースター島では満月の下、唯一、瞳のあるアフタハイ像の下で瞑想し、ラノカオ火山に聖なる石を見に出かけた。6回目はメキシコとグアテマラ。マヤの世界観に触れ、テキーラをあおる。グアテマラの民族衣装に、この大地が持つ歴史の深さをまざまざと感じた。7回目はパタゴニアの家に来てくれ、南部の秘境コクラネや、アルゼンチン側の北部パタゴニアの紅葉を楽しんだ。8回目は南アフリカの600キロの花園へ。花好きの父、母は、2人でキャッキャ言いながら、あーでもない、こーでもないと盛り上がっていた。なぜかシマウマが無性に見たかった母、その夢も叶った。9回目はラオスの美食に酔いしれ、タイで極楽マッサージ。母の長年の膝痛は、みごと完治した。そして記念すべき10回目は、フィンランド。北欧らしい柔らかな光が降り注ぎ、新緑の中湖沼地帯を優雅にゆったりと旅した。11回目は、アジアとヨーロッパの架け橋のトルコ。イスタンブールの街並みを、肩を寄り添って歩いたっけ。12回目は、クロアチア。蒼と緑の洞窟で泳ぎ、ドブロブニクで海鮮美食を堪能、プリトヴィツェ湖群国立公園で滝に抱かれた。
13回目からは、舞台を海外から国内へ移し、北海道の知床へ。父の昔からの夢だった鮭の遡上を見て、森を徘徊する熊に息を呑む。そして母の夢のクジラ。巨大なマッコウクジラが尾を高く持ち上げ、静かに海へ沈んでいった。14回目は、天孫降臨の地・高千穂へ。渓谷を歩き、はげの蒼い湯に身を浸した。15回目は、いざ鎌倉へ。父母の喜寿を素敵なレストランで祝った。そして、コロナ禍でなまった体を引き締めるため、今日から第16回親子旅の始まりだ。場所は南方の小島。羽田から一気に飛びたちます。いつまでも仲良しさんの父と母、愛する2人の背中から、また色々と学ばせてもらいたいと思う。では、行ってきまーす!
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