神の鳥2020-08-12 Wed 07:16
![]() 知床で、休んでいる暇は無い。 一番星が輝き始めれば、僕はとっておきの夜の森へ出かける。辺りが深い闇に包まれると、彼らの声が聴こえてくる。 「ホーウ」、「ホーウ」。低い声が、森のしじまを破り、突然川べりに神の鳥が舞い降りた。シマフクロウ。アイヌ語でコタン・コロ・カムイ、村を守る神の意だ。 ジッと川面を見つめてから、俊敏に2mの翼を広げる。 ![]() 次の瞬間、足元で銀色のヤマメがピチピチと踊った。ここぞとばかりにシャッターを押すと、無音シャッターなのにも関わらず、シマフクロウはこちらをギロリと凝視した。奥深い黄色い瞳に吸い込まれそうになる。世界屈指の大きさを誇り、体長は70センチほど。大人がちょうどしゃがんだくらいの大きさだ。知床は日本一のシマフクロウの生息地。70羽ほどが生息し、一つの川に、一つのつがいが住んでいる。 ![]() 知床の森に、今夜も低音がこだまする。フクロウの神「シマフクロウ」は、2匹を呑み込むと、音なく闇の中へ消えた。 ノムラテツヤ拝 ![]() ランキングに参加しています。“地球の息吹”を楽しくご覧下さった方は、ぜひ1日1回「人気ブログランキングへ」ボタン ![]() ![]() |
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