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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

夏油温泉

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夏油、これで「げとう」と読む。
その名の由来はアイヌ語の「グットウ(崖のあるところ)」と言われるが、定かではない。冬はあまりの雪深さに閉鎖され、夏しか楽しめない夏の湯、それが夏油となった。
それにしても、ここまでの山道は長かった。相次ぐワインディングロード、それも車一台が通れるだけの、痺れるような細道がどこまでも繋がっていた。里から12キロも登っていくと、ようやく道の終点が夏油温泉。でも、僕はここで、生まれて初めての体験をした。
食事を済ませ露天へ出かけると、温泉の鉱物の色なのか、川が蒼かった。
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それにもビックリしたが、更に驚いたのはその泉質だった。無色透明、ちょっとだけ硫黄の香りがする上品な温泉かと身を沈めた瞬間、体が過去へ引き戻されていくような感覚に。気のせいかなと思い、夜、内湯に入ってみると、今度ははっきりと分かる。
よく日本にはあらゆるところに次元の扉があり、あの世、この世は今、ここに同居していると書かせてもらっているが、この次元の扉が、水の場合もあるのだ。
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水、いや霊泉を通して、体がこの世とあの世の境へ連れていかれる。そこでどんな治癒や湯治がなされるか、僕には分からないが、あらゆる難病も治してしまうという謳い文句は、実は別次元の出来事だからなのかもしれない。自分が何処にいるのか、分からなくなる次元の扉。それが夏油の湯の中に隠されている。
            ノムラテツヤ拝
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