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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

輪廻の土板

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縄文早期(6500年前)の墓から、足形付土板(あしがたつきどばん)が発見された。楕円形のその土板を見ていると、縄文時代の死生観、思想観が真っすぐ心へ響いてくる。
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「死というものをどう受け入れるか」という命題は、人類が原初から持っている共通の恐れであり、信仰や宗教の根幹を成す。森と海に囲まれ、豊穣な大地に住み着いた縄文の人々は、四季を通した自然サイクルや、月の満ち欠けなどを観察することで、命の秘密に行き着いたのだと思う。
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「死と再生は混在一体であり、自然が日々再生を繰り返すように、我らの命(魂)もまた循環する」と。
亡くなった子供の足形を粘土板に写し取る行為は、輪廻再生を願う母の強き想い。そしてそれらを住居内に吊るすことで、共に寄り添い、また会える日を待ちながら生きたのだ。
驚くべきことに、縄文のその土板からも、9000年前に作られたという仰臥屈葬からの漆糸製品からも、まるで今もココに生きているような、生生しいエネルギーを感じる。
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きっと縄文の大ブームがやって来る。北東北、南北海道全体の縄文文化による世界遺産申請も、来年には間違いなく通るだろう。そして、次の部屋で、僕はその核心ともいえる縄文の国宝を、目にすることになる。
               ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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