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写真家・野村哲也が贈る“地球の息吹”

絶景世界77

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瀧は白から、うっすらと黄金色に染まっていた。振り返ると、日がだいぶ傾いている。
瀧に近づいていくと、夕日に飛沫が反射して、大きな虹がかかった。一枚、一枚、感謝しながら撮影する。そして滝壺まで行くと、虹はさらに姿を変えた。
一般的に虹は180°の半円だ。しかし太陽光が射し込む角度によって、稀に円に見えることがある。残りの半円が滝つぼの中にも現れ、まあるい虹の真ん中には小さな黒い影が。ファインダーから目を離し、肉眼で確認すると、その影は自分だった。
僕は膝をついた。そして自然界の仕組みを、また一つ教えてもらうことになる。
「僕たち生きとし生ける者は、すべて七色の虹の中で抱いてもらっている。それらが普段の生活では、見えないだけ。でも水の飛沫と地形、そして太陽が組み合さったある瞬間だけ、虹の抱擁が目の前に浮かび上がるのだ」
自然界は、いつも僕たちを見つめている。見つめていないのは、僕たち人間の方なのかもしれない。
ノムラテツヤ拝
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テーマ:スナップ写真 - ジャンル:写真

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